ニキビ跡の凹み(萎縮性瘢痕)の種類
萎縮性瘢痕とは
萎縮性瘢痕(いしゅくせいはんこん)は、皮膚が凹んで治癒した傷跡のことを指します。ニキビ跡の凹みもこの一種で、一般的に「クレーター」と呼ばれることがあります。
深い炎症性のニキビが真皮や皮下組織にまで及ぶと、炎症が治癒する過程で瘢痕組織が形成されます。この瘢痕組織は正常な皮膚構造と異なり、凹みや盛り上がりとして残ることがあります。
萎縮性瘢痕は形状によって以下のように分類されます:
- アイスピック型(V字型)
- ローリング型(M字型)
- ボックス型(U字型)
- 脂肪萎縮型
複数のタイプが混在していることが多く、個々の状態に応じた診断と治療が必要です。
ニキビ跡のタイプ
- 1.ボックス型
-
円形や楕円形で、底が平らで辺縁が直角に近い凹みです。萎縮性瘢痕の約20~30%を占め、水ぼうそう跡もこの形になることがよくあります。
- 2.アイスピック型
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直径2mm以下の狭く深い凹みで、萎縮性瘢痕の約60~70%を占めます。真皮の奥深くまで達しており、組織学的には真皮層がほとんど欠損している状態です。
- 3.ローリング型
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直径5mm以上のなだらかに凹んだ跡で、約15~25%を占めます。線維化組織により表皮が筋膜と癒着し、筋肉の動きに引っ張られて凹みが強調されることがあります。このタイプは「anchored acne scars」や「tethered acne scars」とも呼ばれます。
- 4.脂肪萎縮型
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皮下脂肪の減少による凹みで、炎症により脂肪組織が瘢痕化することで生じます。加齢による脂肪減少が影響する場合もあり、若い頃には目立たなかった跡が年齢とともに顕著になることがあります。
ニキビ跡の凹み(萎縮性瘢痕)の治療
一度形成された瘢痕組織は正常な皮膚に戻ることはありません。治療の目的は目立ちにくくすることにあり、複数の治療法を組み合わせることで効果を高めます。
1.ボックス型の治療
治療方法
ボックス型の凹みは治療効果が比較的得られやすいタイプです。主な治療法は以下の通りです:
- CO2フラクショナルレーザー(エコツー)
- ダーマペン
瘢痕組織を破壊し、創傷治癒を促進することで、凹みを目立たなくします。治療後にはエクソソームやプラセンタを併用し、コラーゲンやエラスチンの生成を促進して治癒を高めます。また、治療によって傷つけた組織にハイドロコロイドパッチで湿潤療法を行うことで、創傷治癒を促し、凹んだ瘢痕組織を平らな瘢痕組織に置き換えることで目立たせなくします。
エコツー・ダーマペンの治療期間と間隔
項目 | エコツー | ダーマペン |
---|---|---|
ダウンタイム | 1~2週間 | 3日~1週間 |
治療間隔 | 2ヶ月以上 | 4週間以上 |
1クールの治療回数 | 6回 | 10回 |
症例:こめかみのボックス型ニキビ跡
治療内容
治療前は、深く広がったボックス型のニキビ跡が目立ち、加齢によるこめかみの痩せが重なり、全体的に痩せた印象が強調されていました。治療後、凹みが大幅に軽減され、肌が滑らかになり、ふっくらとしたこめかみを実現。自然で若々しい印象を取り戻しました。
- 治療期間:2年半
- 治療内容:エコツー5回、ダーマペン3回、エクソソーム・プラセンタオプション3回、サブシジョン2回、ヒアルロン酸注射1回、ジュベルック3回、レニスナ1回
- 費用(両こめかみ):エコツー(5×5cm)16,280円×5回、ダーマペン(5×5cm)10,780円×3回、エクソソーム・プラセンタ 25,190円×3回、サブシジョン19,800円×2×2回、ヒアルロン酸 79,200円、ジュベルック 44,000円×3回、レニスナ 44,000円=合計484,110円
治療の主軸
CO2フラクショナルレーザー(エコツー)とダーマペンを用いて瘢痕組織を破壊し、創傷治癒を促進。さらに、施術後にエクソソームやプラセンタを併用し、コラーゲンやエラスチンの生成を促して治療効果を高めました。
大きな凹みへのアプローチ
深い凹みには、サブシジョンで癒着を剥がし、レニスナを注入して滑らかな仕上がりを実現。ジュベルックを真皮層に注入することで肌のハリを向上させ、全体の印象を改善しました。
加齢によるボリュームロスの補正
脂肪や骨の萎縮による凹みに対し、骨膜上にヒアルロン酸を注入してボリュームを回復。これにより、こめかみ全体をふっくらさせ、若々しさを取り戻しました。
治療のポイント
一見単一に見えるニキビ跡でも、実際には複数の要因が絡み合って目立っています。本症例では、これらの要因を総合的に分析し、複数の治療法を組み合わせることで効果的な改善を実現しました。ニキビ跡の治療は長期間にわたり根気強く継続する必要があるため、ニキビ跡を残す前に早期に「ニキビ治療」を行うことが何よりも重要です。
2.アイスピック型の治療
アイスピック型は凹みが深く、治療が最も難しいとされるニキビ跡です。当院では、以下の治療法を採用し、改善を目指しています。
主な治療方法
- CO2フラクショナルレーザー(エコツー)
凹みの深さに対応するため、高エネルギーのレーザーを使用し、真皮の奥深くまで照射します。この治療により硬い瘢痕組織を破壊し、肌の再生を促します。 - ダーマペン4
針の長さを深めに設定し、瘢痕組織に直接アプローチします。これにより瘢痕の破壊とともに、新しいコラーゲンやエラスチンの生成を促し、肌の再構築を図ります。
海外で行われるその他の治療法
当院では、侵襲性やダウンタイムを考慮して実施していませんが、以下の方法が海外では採用されています:
- くり抜き挙上法
瘢痕部分を専用のパンチ器具でくり抜き、ピンセットで持ち上げて皮膚に固定する方法です。これにより、瘢痕部分が目立たなくなることが期待されます。 - TCA CROSSピーリング
凹み部分に強力な酸(トリクロロ酢酸:TCA)を垂らし、瘢痕組織を溶解して新しい組織の再構築を促します。この方法は真皮層にまで及ぶ深いアプローチが可能です。
3.ローリング型の治療
治療方法
ローリング型ニキビ跡は、皮膚を引っ張っている線維化組織の癒着を剥がし、凹みを改善する治療が基本です。当院では、以下の治療法を行っています。
サブシジョン(Subcision)
医療用の針やカニュラを皮下に挿入し、線維化組織を切断して癒着を剥離。その後、ヒアルロン酸やポリ乳酸を注入して凹みを持ち上げる治療法です。一度の治療で効果を実感しやすいのが特徴です。
当院では、ニキビ跡の深さや部位に応じて以下の注入剤を使用しています:
ヒアルロン酸製剤(ドイツMerz社 ベロテロ)
種類 | 持続期間 | 特徴 |
---|---|---|
ベロテロ ソフト | 3~6ヶ月 | 最も柔らかく、浅い層に適する |
ベロテロ バランス | 6~12ヶ月 | 中間的な柔らかさで中間層に適する |
ベロテロ ボリューム | 12~18ヶ月 | 硬めで深い層やボリュームアップに適する |
ポリ乳酸製剤(ジュベルック・レニスナ)
種類 | 持続期間 | 特徴 |
---|---|---|
ジュベルック | 12~16ヶ月 | 浅い層に適し、月1回、3回を1セットで使用 |
レニスナ | 18~24ヶ月 | 中層~深い層に適し、月1回、3回を1セットで使用 |
治療の注意点
- 治療後1ヶ月間はヒアルロン酸が吸収されやすいため、必要に応じて1ヶ月以上間隔を空けて複数回注入を行います。
- ポリ乳酸の場合は、月に1回、3回を1セットとして治療を行います。
- 繰り返し治療を行うことで、癒着がより剥がれやすくなり、コラーゲン産生が促進され、長期的な効果が期待できます。
症例:ローリング型ニキビ跡
治療内容
治療前は、顎と頬に広がるローリング型のニキビ跡が目立ち、癒着による凹凸が強調されていました。治療後、癒着が剥離され、肌が滑らかになり、凹みが目立たなくなりました。
- 治療期間:6ヶ月
- 治療内容:サブシジョン+ヒアルロン酸注入2回
- 費用(左頬+左顎):サブシジョン19,800円×2×2回、ヒアルロン酸 79,200円×2回=合計237,600円
治療のポイント
ローリング型ニキビ跡は、表皮下に硬い瘢痕組織がほとんどないため、サブシジョンと注入治療を組み合わせることで、比較的改善しやすいタイプです。しかし、ローリング型だけでなく、ボックス型やアイスピック型のニキビ跡が混在している場合も多く、複合的な治療が必要です。
例えば:
- 大きな凹みはサブシジョンで改善
- 表面の硬いボックス型の瘢痕にはCO2フラクショナルレーザーやダーマペンを併用
さらに、ヒアルロン酸は徐々に吸収されるため、加齢に伴う脂肪萎縮や骨萎縮が進行する場合には、定期的な治療が必要です。繰り返し治療を行うことで、癒着の剥離が進み、より良い長期的な効果が得られます。
4.脂肪萎縮型の治療
治療方法
脂肪萎縮型のニキビ跡の治療では、減少した脂肪組織を補う必要があります。
ローリング型も組み合わさって線維化組織で癒着していることが多いため、癒着を剥がしてボリュームロスを回復させるサブシジョンが有効です。注入する製剤は、ヒアルロン酸(ベロテロボリューム、ベロテロバランス)か粒子が大きいポリ乳酸(レニスナ)を選択します。
加齢による骨萎縮や脂肪組織の減少で、肌がたるんでニキビ跡が目立ってくる場合にもサブシジョンが有効です。真皮のたるみには、粒子が小さいポリ乳酸(ジュベルック)やスネコスを併用することもあります。
症例:脂肪萎縮型のニキビ跡
治療内容
治療前は、右頬骨付近(側頬部)の脂肪萎縮とローリング型スカーが目立っていました。治療前の写真では、サブシジョン前の治療デザインのため、青いマーカーが描かれています。治療後、側頬部がふんわり持ち上がり、肌全体にハリが出て、ニキビ跡が目立たなくなりました。治療後の写真では、表層の注入剤がまだ吸収されていませんが、徐々に馴染んできます。
- 治療期間:1年
- 治療内容:サブシジョン+ヒアルロン酸注入 2回、エコツー(CO2フラクショナルレーザー)4回、ジュベルック 3回
- 費用(半顔):サブシジョン19,800円×2×2回、ヒアルロン酸 79,200円×2回、エコツー(半顔)27,280円×4回、ジュベルック 44,000円×3回=合計478,720円
右頬骨の脂肪萎縮とローリング型の凹みに対してサブシジョンを行った症例です(サブシジョン前の写真には、治療デザインのための青いマーカーとマスクの跡があります)。
脂肪萎縮の補正
脂肪減少により生じた凹みに対して、皮下組織の深い部分を剥離し、ボリュームタイプのヒアルロン酸を注入。これにより、側頬部が持ち上がり、ふっくらとした自然な仕上がりとなります。
表層の瘢痕治療
表層の細かいボックス型やアイスピック型のニキビ跡には、エコツーとジュベルックを1ヶ月間隔で交互に施術。
- エコツー:真皮の瘢痕組織を破壊し、再生を促進
- ジュベルック:真皮のハリを回復し、コラーゲン生成を刺激
これらの治療により、全体の陰影が少なくなり、肌が滑らかで明るい印象に改善されます。
治療のポイント
脂肪萎縮型のニキビ跡は、単一の治療だけでは十分な効果が得られにくいため、サブシジョンやヒアルロン酸注入とともに、エコツーやジュベルックを組み合わせることで、自然で長期的な改善を目指します。
また、ローリング型の治療と同様に、ヒアルロン酸は徐々に吸収されることや、加齢に伴う脂肪萎縮や骨萎縮が進行するため、定期的な治療が必要です。
副作用
エコツー・ダーマペンの副作用
- 1. 痛み
-
クリーム麻酔を行いますが、施術中は痛みを伴います。強い痛みは1日で治まります。
- 2. 赤み
-
通常3日~2週間で改善しますが、まれに数ヶ月続くことがあります。治療後の赤みが消えてから次回の施術を予約してください。
- 3. ニキビ
-
一過性にニキビが増えることがあります。
- 4. 肝斑
-
隠れ肝斑がある場合は、エコツーやダーマペンの刺激で肝斑が出てくることがあります。その場合はトラネキサム酸の内服など、肝斑治療が別途必要となります。
- 5. 色素沈着
-
体質や肌質によって、レーザーやダーマペン後の傷跡が色素沈着になる場合があります。また、テープ処置や紫外線対策を怠ると、色素沈着や黒ずみが起こりやすくなります。通常は半年以内に自然に改善していきますが、まれに長期に残ることばあります。
- 6. 火傷・瘢痕形成
-
非常に稀ですが、肌質や体質によってエコツー後の火傷やダーマペン後の傷が瘢痕形成するリスクがあります。
- 7. アレルギー・アナフィラキシーショック
-
非常に稀ですが、体質によってクリーム麻酔(リドカイン、微量のプロピレングリコール、エタノール、メチルパラベン等含有)・テープ麻酔・局所麻酔で重篤なアレルギー症状(アナフィラキシー:全身性の発疹、皮膚・唇・舌の腫れ、呼吸困難、動悸、血圧低下、意識障害、痙攣など)が起こる可能性があります。理論上、どのような成分でも起こり得るため、成長因子やプラセンタ製剤でも起こり得る可能性があります。帰宅後に症状が起こった場合には、すぐに救急車を呼んでください。
サブシジョンの副作用
一般的な副作用
- 1. 針跡・赤み・内出血
-
針跡は1~3日、赤みは1日~2週間、内出血は2~3週間程度で改善します。
- 2. 痛み・かゆみ
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術後数日は、注射部位に痛みやかゆみを感じることがあります。
- 3.しびれ・違和感
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含まれている麻酔によりしびれや違和感を感じることがありますが、すぐに改善します。
- 4. チンダル現象
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ヒアルロン酸を目の下などの浅い層に注入した場合に、青く透けてクマのように見えることがあります。ポリ乳酸では起こりません。
- 5. 腫れ・凸凹
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注入後に腫れや凸凹が生じます。また、皮下にヒアルロン酸が触れることがありますが、凹みやシワを持ち上げているためそのままにしておいてください。通常、2週間程度で徐々になじみますが、3週間以上経過しても気になる場合には、医師にご相談ください。
非常に稀だが重篤な副作用
- 1. アレルギー・アナフィラキシーショック
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配合されている麻酔成分、術前に塗布するクリーム麻酔やテープ麻酔の成分、ヒアルロン酸、ポリ乳酸などに対し、アレルギーを起こす方がいます。帰宅後に重度のアレルギー症状(全身の発疹、皮膚・唇・舌の腫れ、呼吸困難、動悸、血圧低下、意識障害、痙攣)が起こった場合、すぐに救急車を呼んでください。
- 2. 異物性肉芽腫・硬結・結節
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過剰な線維芽細胞の反応、免疫反応、アレルギーにより注入部位に硬結や結節が生じることがあります。非常に稀に「異物性肉芽腫」というしこりが出現し、瘢痕(傷跡)として残ってしまう可能性が報告されています。
- 3. 感染
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免疫が弱い方、免疫不全の方は、刺入部から感染を起こす可能性があります。
- 4. 血管閉塞
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血管内への誤注入で、動脈塞栓、皮膚壊死、皮膚変色、失明、視力障害、脳梗塞等の重大な合併症が報告されています。
- 5. 神経障害
-
知覚・運動神経障害が起こることがあります。通常3ヶ月程で改善しますが、極稀に残存する可能性があります。
治療後の注意点
- お顔にテープを貼ったり、強い赤みがでます。紫外線を防止やお顔を隠すために、マスク・つばの広い帽子・サングラス等の持参をおすすめします。
- エコツー…ハイドロコロイドという傷を治すためのテープを貼り、湿潤療法を行います。
ダーマペン…傷の程度により、エアウォールUV、ハイドロコロイド、ワセリンを選択します。 - 最低3日間はテープ、または、ワセリン塗布をします。ハイドロコロイドテープの場合は、傷から出る浸出液で白くふくらみますので、全体が白くなったらテープを交換してください。エアウォールUVの場合、全体が浸出液や汗で剥がれやすくなったら交換していただきます。
- 貼りなおしの際にテープがはがれにくい場合、ぬるま湯で十分に濡らすとうまくはがれます。
- 頻繁に貼りなおすと、新しくできた皮膚がはがれ、シミの原因や傷が綺麗に治らない原因となります。できるだけ貼りっぱなしにしておいてください。
- 最低3日間はメイク、運動、飲酒、入浴はお控えください。
- シャワーは可能ですが、洗顔はなるべくお控えください。どうしても洗顔する場合は、ぬるま湯のみとし、テープが濡れてしまった場合は、タオルで水分をふき取ってください。
- テープを貼りなおす際は、はがした後、患部をぬるま湯で軽く洗って、清潔なタオルで拭いてからテープを貼ってください。その際に、こすったり、カサブタを剥がしたりしないようにしてください。
治療料金– Treatment Costs –
エコツー・ダーマペンの料金
施術メニュー | 料金(税込) |
---|---|
診察料 | 初診料 3,850円 再診料 1,650円 |
エコツー (CO2フラクショナルレーザー) | 全顔 38,280円 半顔 27,280円 5×5㎝ 16,280円 |
ダーマペン4 | 全顔 27,280円 半顔 18,480円 5×5㎝ 10,780円 |
エクソソーム 塗布 (オプション) | 1V 24,200円 |
エクソソーム 医師手打ち (オプション) | 1V 44,000円 |
ヒトプラセンタ (オプション) | 1A (2mL) 990円 |
ボツリヌストキシン製剤 コアトックス (オプション) | 32単位 8,800円 |
成長因子 (EGF/FGF) | 無料 |
クリーム麻酔 | 顔1面 3,300円 5×5㎝ 1,650円 |
- 半顔の料金は、「ほほ+フェイスライン」、「ほほ+あご」、「ほほ+こめかみ」、「ほほ+鼻」など、お顔の面積の半分以下の場合に適用になります。「ほほ+額」の場合は、全顔の料金となります。
- プラセンタやエクソソームを使用する場合、献血制限の同意書が必要となります。
- エクソソームは、1人の患者に対して1バイアルを使い切ります。効果(活性)を保つため、使用直前に溶かします。必要に応じて、2バイアル以上を使用することもできます。
- プラセンタにエクソソームを溶かして使用することも可能です。ラエンネック、メルスモンを選択できます。
- ボトックス(コアトックス)は、しわ・小じわの改善、毛穴の引き締め、皮脂分泌を抑制効果が期待できます。コアトックス施術後、女性は2回の生理が来るまで避妊、男性は3ヶ月間避妊をしてください。
サブシジョンの料金
施術メニュー | 料金(税込) |
---|---|
診察料 | 初診料 3,850円 再診料 1,650円 |
サブシジョン(剥離) | 1部位(5~30mm)19,800円 |
ベロテロ(ヒアルロン酸) | 1本(1mL)79,200円 2本目以降69,300円/本 |
ジュベルック(ポリ乳酸) | 3 ml(1/4バイアル) 44,000円 6 ml (1/2バイアル)79,200円 9 ml(3/4バイアル)112,200円 12 ml(1バイアル) 140,800円 以降3mlあたり35,200円 |
レニスナ(ポリ乳酸) | 2.5 ml(1/5バイアル)44,000円 5 ml (2/5バイアル) 79,200円 7.5 ml(3/5バイアル)99,000円 10 ml(4/5バイアル)132,000円 12.5 ml(1バイアル)165,000円 以降2.5mlあたり33,000円 |
ヒレネックス (ヒアルロン酸分解注射) | 1本(150単位) 54,780円 |
クリーム麻酔 (オプション) | 局所麻酔 330円 テープ麻酔 1枚 330円 |
- 施術前には毎回診察が必要です。マイクロ針やカニュラ代は金額に含まれております。
- ヒアルロン酸の2本目以降の料金は、同日に施術した場合の割引価格です。
- ヒアルロン酸は感染予防のため1本使い切りです。余ったヒアルロン酸は廃棄いたします。
- ヒアルロン酸分解注射は、緊急時や施術後1ヶ月以内の修正は無料、それ以降は有料となります。
- ジュベルックやレニスナは、バイアルと呼ばれる瓶に製剤が入っています。作成濃度は各医療機関で異なるため、当院ではプロトコールに準じた標準濃度で作成し、バイアル量を併記しています。
- ヒアルロン酸、ジュベルック、レニスナは部位や症状によって同日に施術することも可能です。
ニキビ跡の凹み治療のよくある質問
- 当日施術を受けることはできますか?
-
原則、当日施術はできません。ニキビ跡の凹みの治療は、麻酔等も含めて1時間以上かかることもあるため、後日、施術予約を取っていただきます。
- 治療を受けられない場合はありますか?
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サブシジョン治療を受けられない方
- ケロイド体質の方(医師の許可がある方は除く)
- 皮膚炎・皮膚感染症がある方
- 血液疾患・出血傾向のある方
- 麻酔やヒアルロン酸製剤にアレルギーを起こしたことがある方
エコツー・ダーマペンを受けられない方
- 妊娠中・授乳中の方
- 麻酔薬にアレルギー症状を起こしたことがある方
- 日常的に日焼けをする方
- 皮膚炎・皮膚感染症など施術部位に異常のある方
- ケロイド体質の方(医師の許可がある方は除く)
- 金の糸を入れている方
- 照射部位に入れ墨、アートメイク、落ちないファンデーション(BB Glow、CC Glow等)をご使用の方
- イソトレチノイン内服中、内服終了後3ヶ月経過していない方(医師の許可がある方は除く)
その他、ご使用中の薬剤や施術によっては期間を空ける必要があるものもありますので、診察の際にご相談ください。
「治療間隔(インターバル)」も併せてご参照ください。
- ダーマペンとエコツーの違いを教えてください
-
ダーマペン4は、多数の微細な針が付いたペン型の医療用機器です。これが上下に振動することにより、ニキビ跡の瘢痕組織を壊していきます。
エコツーは、炭酸ガスを使ったフラクショナルレーザーです。レーザーがドット状に照射され、熱エネルギーで瘢痕組織を破壊していきます。肌が再生する過程を利用して凹みを治していきます。
どちらの治療も、一度真皮層の瘢痕を壊して、肌が再生する過程(再構築)を利用して凹みを改善させます。
治療間隔と回数
- エコツー…2ヶ月以上間隔を空けて、1クール=6回
- ダーマペン…4週間以上間隔を空けて、1クール=10回
治療効果とダウンタイム
1回の治療効果はエコツーの方がやや高くなりますが、1クール終了後の改善率は20~30%程度で、どちらを選択しても最終的な効果は大きく変わりません。
- エコツー…ダウンタイムは約1~2週間
- ダーマペン…ダウンタイムは約3~7日間
ダーマペン4はダウンタイムが比較的少ない治療のため、あまりダウンタイムが取れない方にはダーマペンをお勧めしています。
エコツーは使用するチップやエネルギー、ワット、密度などを調整することで、深さや強度を調整します。ダーマペンは針の長さ、当てる強さ、密度を調整することで、深さや強度を調整します。
肌質に合わせた深さと強度で1回目を行い、2回目以降は、1回目の赤みや効果を見ながら、パラメーターを調整して治療していきます。
- ダーマペンとエコツーの改善率はどれくらいですか?
-
凹みやクレーターは、最も治療が難しい分野であり、完全に元に戻すことはできません。エコツーやダーマペンで1コース(約1年間)の治療が終了しても改善率は20~30%程度ですので、劇的ではありません。凹みやクレーターを目立たせなくする程度で考えたほうが良いでしょう。
凹みやクレーターがあっても、健康上は問題は起こらず、あなたの人間的価値や魅力が落ちることがないことは、十分に理解しておく必要があります。金額もかかる治療であり、副作用のリスクもありますので、あくまで治療で得られるメリットとデメリットを天秤にかけて考える必要があります。
根気が必要な治療であり、「治療をしない」という選択肢も考慮してください。
- 治療が終わるまでどれくらいの期間がかかりますか?
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凹みやクレーターの程度によります。通常は1~2年くらいを目安に考えてください。
- ダウンタイムがない方法で治療できますか?
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凹んでいるニキビ跡では、ダウンタイムが全くない治療では改善しません。
ダーマペンは数日~7日間、エコツーは1~2週間前後のダウンタイムがあります。治療法や強度(例えば、レーザーの出力設定やダーマペンの針の長さなど)によって、ある程度ダウンタイムをコントロールすることは可能ですが、多かれ少なかれ、ダウンタイムは必ずあると思ってください。
サブシジョンの場合には、近年カニュラを使用して剥離を行っているため、内出血のリスクが以前よりも格段に下がっています。そのため、内出血が起こらなければダウンタイムは1日程度です。
- 施術後に注意することはありますか?
-
術後に肌の湿潤環境を保つ必要があります。当院では、ハイドロコロイドやエアウォールUVという傷を早く治すドレッシング材(被覆材)を用いて、できるだけ湿潤環境を保つようにしています。
ダーマペンの場合は、ワセリン処置でも可能ですが、できるだけテープ処置をするようにお勧めしています。
術後に紫外線を避けることは重要です。メイクができるようになるまでの期間は、行う治療によって変わりますが、おおよそ3~7日間ほど見る必要があります。
参考文献・サイト一覧
- Fabbrocini G, (2010) “Acne scars: pathogenesis, classification and treatment.” Dermatol Res Pract. 2010;2010:893080. doi: 10.1155/2010/893080. Epub 2010 Oct 14. PMID: 20981308
- Jacob CI, (2001) “Acne scarring: a classification system and review of treatment options.” J Am Acad Dermatol. 2001 Jul;45(1):109-17. PMID: 11423843
- SUNEVA medical “Bellafill Acne Scar” https://bellafill.com/bellafill-acne-scar/ 最終アクセス:2023/01/10