ニキビが治った後に、一番多く見られるのは、赤い色素沈着が残ってしまうニキビ跡です。ニキビ跡の色素沈着は、赤だけでなく、茶色や赤黒いもの、青いものものもあります。

赤みの原因はヘモグロビン

血液中には「ヘモグロビン」という赤い成分があり、血液が赤く見える理由はヘモグロビンがあるからなのですが、赤いニキビ跡も、このヘモグロビンが原因で起こります。

ニキビができると、その炎症によって細胞が傷つきます。そうすると、傷害された部位を治そうと、肌には新しい毛細血管が沢山作られていきます。毛細血管自体の色で皮膚は赤くなりますが、通常は傷が治れば、毛細血管は徐々に退縮していくため、赤みが目立たなくなっていきます。

しかし、ニキビの炎症によって毛細血管が壊され、血液が皮膚の細胞間に漏れ出てしまい、ヘモグロビンが皮膚に沈着すると、赤いニキビ跡になります。

赤いニキビ跡と赤黒いニキビ跡の違い

ニキビ跡の赤み

赤いニキビ跡と赤黒いニキビ跡の違いは、ヘモグロビンが存在する「場所」と「時間」の違いです。

上の図のように、ヘモグロビンが表皮や真皮の浅い層(乳頭層)にある時は、シミは赤く見えます。ヘモグロビンが真皮のやや深い層(乳頭下層以下)にあると、赤紫色~青~赤黒っぽく色が濃くなって見えます。また、ヘモグロビンは酸素が結び付いている時は赤色ですが、時間が経つと酸素が離れて赤紫~青~赤黒くなります。

赤みは自然に治ることも多い

ニキビの炎症で新しく生まれた毛細血管は、ニキビの炎症が治ると役目を終えて、自然に退縮していくため、徐々に赤みは目立たなくなります。

ヘモグロビンが表皮に染み出した場合も、数ヶ月で自然に改善していきます。表皮は約28日周期で入れ替わって(ターンオーバー)いるため、肌の入れ替わりとともに薄くなるからです。

赤みが治る過程の色調の変化は、赤→赤紫~青→黄色~茶色→肌色になります。それは、赤いヘモグロビンから酸素が離れて、紫~青っぽくなり(赤黒く見えることもあります)、その後、マクロファージに貪食されて、黄色~茶色のヘモジデリンへ分解されて消えていくからです。

治りにくい赤み

大きなニキビや奥にこもったニキビは、炎症が真皮まで及びます。炎症が強ければ強いほど、真皮までヘモグロビンが漏れ出てしまう可能性が高くなります。真皮のターンオーバーは非常に遅く、5~6年、もしくはそれ以上の周期です。そのため、真皮に染み出したヘモグロビンは肌のターンオーバーでは排出されず、何年も赤~赤黒いニキビ跡が残ってしまいます。

これは、ちょうど刺青(イレズミ)の原理と同じです。肌の表面にペンで落書きをして、全く洗わなかったとしても、数週間で垢となって角質が剥がれ落ち、勝手に消えていきます。しかし、より深い真皮に色を入れた場合、ターンオーバーがないため、一生色が残ってしまいます。

赤いニキビ跡の治療

炎症が強いニキビであるほど、赤みが残りやすい理由がお分かりになったと思いますが、実際の診察でも、半年以上赤みが残っている患者さんを診ることが少なくありません。これは、肌のターンオーバーが正常に働いていなかったり、退縮するはずの毛細血管が残っていたり、真皮層のヘモグロビンの分解がなかなか起こらなかったりと、いろいろな原因が考えられます。

ピーリングとトレチノイン

赤いニキビ跡の治療は、まずターンオーバーを正常化・促進させるために、サリチル酸マクロゴールピーリングや、トレチノイン・ハイドロキノン療法を行います。ピーリングやトレチノインは、真皮のターンオーバー、コラーゲンの産生なども促しますが、主に表皮に働くため、赤みが強く見える跡、つまり比較的浅い層にある赤みが良い適応になります。部分的な赤みであれば、トレチノインで、顔全体にまだらに点在する赤みの場合は、ピーリングを行います。

ロングパルスヤグレーザー

ピーリングで改善しない場合や、深い層にある赤みは、ロングパルスヤグレーザーが有効です。っd1064 nmの長い波長を使うことで、肌の深くまでレーザーが届き、真皮層のヘモグロビンを少しずつ分解していきます。

ロングパルスヤグレーザーは、ダウンタイムが出ないように、パルス幅300μsecで、出力を15 J~20 Jに調整して行うことができます。しっかりと効果を出すために、2週間隔で10回程度行う必要がありますが、麻酔も必要なく、当日のお化粧も可能なため、人気の治療です。ロングパルスヤグレーザー症例

回数を重ねる毎に赤みは改善されていき、美白効果やコラーゲンの産生作用もあるため、肌の透明感とハリが出てくるので、アンチエイジング目的で受けられる方もいます。

強力ロングパルスヤグレーザー

麹町院だけの治療となりますが、ハイパワーのレーザーを使用して、より強力に赤みを改善させる事が可能です。程度の軽い赤みの場合、通常のロングパルスモードで十分ですが、強力ロングパルスヤグレーザーは、パルス幅を30 msec~40 msec(通常のロングパルスの100倍、脱毛の10倍)とし、出力を20 J~40 Jに設定して、非常に高出力で照射します。血管をめがけてスポットで照射する場合、180 J~260 Jまで出力を上げることもあります。

強いモードで痛みもあるため、クリーム麻酔を行った後に照射します。術後に数日赤みが残ることがありますが、ダウンタイムは比較的少ない治療です。

より深い層にあるニキビ跡の赤みだけでなく、赤ら顔、毛細血管拡張症、単純血管腫も治すことができますので、赤みをできるだけ早く治したい方は、医師にご相談ください。

麹町院で行う治療ですので、開院まで今しばらくお待ちください。

茶色いニキビ跡の治療

茶色く色素沈着してしまったニキビ跡は、ヘモグロビンが分解される過程で生じたヘモジデリンが原因でできる場合と、メラニン色素の沈着が原因でできる場合とがあります。ヘモジデリンが原因の場合は、何もしなくても時間経過とともに改善します。メラニン色素の沈着が原因の場合は、自然に治るケースと、治らないケースに分けられます。

ニキビの炎症が原因でメラニン産生細胞が刺激され、メラニン色素が沈着することを「炎症後色素沈着」と呼びますが、炎症後色素沈着であれば、時間経過で改善します。しかし、半年以上に渡って茶色いシミが残っている場合は、皮膚の代謝(ターンオーバー)がうまく行っていない可能性や、メラニン色素の沈着が真皮に及んでいる可能性(炎症によるメラニンの真皮への滴下)、紫外線や加齢の影響でいわゆる「シミ(老人性色素斑)」になっている可能性が考えられます。

半年以上経過しても改善しない茶色のシミは、Qスイッチヤグレーザーを肌全体に照射する治療が最も適しています。2週間間隔で、10回ほど治療が必要ですが、細かいシミや肌全体のくすみも取れ、徐々に白く透明感のある肌へ変わっていきます。

部分的に濃いシミに対しては、「532」という波長で、メラニンを破壊して治療します。通常の茶色いシミであれば、1回~2回の治療で綺麗に消すことが可能です。(深い場所にあるシミは3~5回程回数が必要になる場合もあります。)シミ治療に関しては、当院のレーザー外来のシミ治療のページをご参照ください。

炎症後色素沈着は、6ヶ月で99%が改善します。まず半年間は経過を見るのが良いでしょう。できるだけ早く改善したい場合は、半年経過していなくてもトレチノイン・ハイドロキノン療法を行います。

おすすめは「ダブル照射」

当院では、ロングパルスヤグレーザーの照射と同時に、Qスイッチヤグレーザーの照射を併用する「ダブル照射」をおすすめしています。ロングパルスヤグレーザーは、肌の深部の赤みを徐々に減らしていくとともに、肌の真皮層に熱エネルギーを与えて真皮のコラーゲンの増生を促すため、「赤み・毛穴・肌のハリ」を改善していきます。Qスイッチヤグレーザーは、肌の表面~深部のメラニンを破壊して「くすみ・黒ずみ」を改善して美白していきます。

ダブル照射を行うことで、赤や茶色のニキビ跡の改善だけでなく、肌全体のハリやくすみも改善し、素肌本来の美しさと透明感を取り戻します。

赤み・色素沈着治療の料金

ニキビ跡の治療は、新規ニキビができない方に限ります。空き状況や施術内容によっては、初診当日に施術できない場合がありますので、ご了承ください。

  1. 2回目以降、診察を希望されず、ピーリングやレーザーのみご希望の方は診察料はかかりません。
  2. 当院でサリチル酸マクロゴールピーリングを受けられた方は、ご自宅用にピーリング剤を処方することが可能です。遠隔診療も承っております。
項目料金(税別)
初診料
2,900円
再診料
(施術のみ不要)
980円
ロングパルスヤグレーザー
赤み・毛穴・小じわ
顔全体初回 8,800円
2回目以降 11,800円

首追加 3,000円
首のみ 6,800円
体は面積による
レーザートーニング
美白・肝斑・くすみ
顔全体初回 7,800円
2回目以降 9,800円

首追加 3,000円
首のみ 6,800円
体は面積による
ダブル照射
トーニング+ロングパルス
顔全体初回 16,600円
2回目以降 17,600円

首追加 6,000円
首のみ13,600円
体は面積による
サリチル酸マクロゴールピーリング顔全体 7,480円
体は面積による
サリチル酸マクロゴールピーリング
(ホームピーリング用)
顔1回分 4,880円
トレチノイン0.05%軟膏
トレチノイン0.1%軟膏
ハイドロキノン4%軟膏
5g 1,980円
5g 2,480円
5g 2,180円
強力ロングパルスヤグレーザー
(麹町院のみ)
Coming soon.

ご予約・お問い合わせ

高円寺院 TEL 03-5913-7435
[ 受付 ] 10:30-13:30/15:30-18:30 [ 休診 ] 日・祝
医学的なご質問等、医師が対応する場合は、別途電話再診料を頂戴することがございます。