赤いニキビ跡の治療

炎症後紅斑

ニキビ跡の赤みは「炎症後紅斑(えんしょうごこうはん)」と呼ばれる赤みです。ニキビの炎症で毛細血管が新生、拡張することで起こります。また、膿を伴う大きなニキビでは、ニキビが潰れた際に出血し、赤血球が血管外に漏出(ろうしゅつ=もれ出すこと)し、赤い色素沈着となることもあります。

通常、拡張した毛細血管は、炎症が治ると役目を終えて、少しずつ退縮していきます。また、皮膚の代謝(ターンオーバー)で色素沈着も徐々に薄くなり、消えていきます。そのため、数ヶ月は自然に治るまで経過を見るの良いでしょう。

治りにくい赤み

大きなニキビや奥にこもったニキビは、炎症が真皮まで及び、毛細血管が退縮せずに残ることがあります。その場合、赤みが長期間続くこともあります。また、炎症が強く、真皮まで赤血球が漏れ出てしまうと、真皮のターンオーバーは5~6年以上の周期のため、何年も赤~赤黒いニキビ跡が残ってしまうケースもあります。

これは、皮膚のターンオーバーが正常に働いていなかったり、毛細血管の退縮が遅かったり、真皮層の紫斑の分解が起こらなかったりと、様々な原因が考えられます。

刺青(イレズミ)とも似ています。肌の表面にペンで落書きをしても、数週間で垢となって角質が剥がれ落ち、勝手に消えていきますが、より深い真皮に色を入れた場合、ターンオーバーがないので刺青は消えません。

炎症後紅斑の治療

自然に治りにくい赤みの治療は、ターンオーバーを早めたり、レーザーで血管を退縮させることで改善させていきます。

ピーリングとトレチノイン

ターンオーバーを正常化・促進させるために、サリチル酸マクロゴールピーリングや、トレチノイン・ハイドロキノン療法を行います。ピーリングやトレチノインは、主に表皮に働くため、赤みが強く見える跡、つまり比較的浅い層にある赤みが良い適応です。

部分的な赤みであればトレチノインで、顔全体にまだらに点在する赤みの場合はピーリングを行います。

ロングパルスヤグレーザー

ピーリングで改善しない場合や、深い層にある赤みは、ロングパルスヤグレーザーが有効です。1064 nmの長い波長を用いることで、真皮の深部までレーザーが届き、毛細血管を退縮させ、赤みを少しずつ減らしていきます。

ロングパルスヤグレーザーは、ダウンタイムが出ないパルス幅で、出力を15 J~20 Jに調整して照射します。約2週間間隔で照射し、5回程度で効果が現れ始め、平均10回程度で終了します。

ロングパルスヤグレーザー症例

照射後の赤みもほとんどなく、当日のお化粧も可能なため、ダウンタイムが取れない方におすすめの治療です。

回数を重ねる毎に赤みは改善されていき、美白効果やコラーゲンの産生作用もあるため、肌の透明感とハリが出てくるので、アンチエイジング目的で受けられる方もいます。より美白・美肌効果を求める方へは、トーニングとロングパルスヤグレーザーを同日に行う「ダブル照射」もおすすめです。

強力ロングパルスヤグレーザー

麹町院だけの治療となりますが、ハイパワーのレーザーを使用して、より強力に赤みを改善させる事が可能です。

強力ロングパルスヤグレーザーは、パルス幅を通常のロングパルスヤグレーザーの100倍以上に設定し、高出力、大口径で照射します。

毛細血管を退縮させ、ニキビ跡の赤みや酒さ、毛細血管拡張症などの赤ら顔の改善が期待できます。また、真皮層のコラーゲンの増生を促し、タイトニング(引き締め・若返り)の効果もあります。

通常のロングパルスと比較して、強いモードで痛みはありますが、通常は麻酔なし・冷却装置なしで行います。痛みに弱い方はまず冷却装置を使用しながら行い、それでも痛くて耐えられない方は、オプション(3,000円)でクリーム麻酔を行います。

ニキビ跡・赤ら顔治療用の照射モードでは、1ヶ月以上の間隔を空けて5回を目安に治療します。赤ら顔治療では、その後も定期的に照射をする必要があります。

照射した部位は永久脱毛してしまうため、ヒゲなどの脱毛したくない部分は避けて照射する必要があります。術後に1~3日赤みが出ることはありますが、ダウンタイムは短い治療です。

茶色いニキビ跡の治療

炎症後色素沈着

茶色く色素沈着してしまったニキビ跡は、ニキビの炎症後に黒いメラニン色素が沈着を起こす「炎症後色素沈着(えんしょうごしきそちんちゃく)」というものです。ニキビの炎症が原因でメラニン産生細胞が刺激され、メラニンが過剰に産生されて茶色から黒いシミやくすみが起こります。

通常、炎症後色素沈着は半年以内に自然に薄くなり消えていきます。

治りにくい茶色い色素沈着

半年以上に渡って炎症後色素沈着が残っている場合は、皮膚の代謝(ターンオーバー)がうまく行っていない可能性や、メラニン色素の沈着が真皮に及んでいる可能性(炎症によるメラニンの真皮への滴下)、紫外線や加齢の影響でいわゆる「シミ(老人性色素斑)」や「肝斑」へ変化している可能性などが考えられます。

炎症後色素沈着の治療

肌の状態によって、ターンオーバーを促進する治療や、レーザー、内服美白剤などを行います。

Qスイッチヤグレーザー

茶色い色素沈着が何年も残り、シミに変化している場合は、Qスイッチヤグレーザーでシミをかさぶたにして剥がす治療を行います。ただし、炎症後色素沈着が起こりやすい方は、レーザーの刺激によっても炎症後色素沈着が起こるため、再発する可能性が高く、まずは小範囲でテスト照射を行い、レーザー後に再発があっても自然に薄くなって改善していくようであれば、広範囲に照射を行います。レーザー後に炎症後色素沈着が起こった場合、トレチノイン・ハイドロキノン療法を行うこともあります。

Qスイッチヤグレーザーに関しては「シミ治療」のページも併せてご参照ください。

トーニング

くすみや炎症後色素沈着の早期の段階では、肌全体に弱い出力でレーザーをシャワーのように当てるトーニングを行います。2週間間隔で、10回ほど治療が必要ですが、肌全体のくすみが取れていくと、徐々に白く透明感のある肌へ変わっていきます。トラネキサム酸やグルタチオン、ビタミンCといった内服美白薬を併用することもあります。

ダブル照射

当院では、ロングパルスヤグレーザー(マイルド)とトーニングを併用する「ダブル照射」を行うこともあります。

ロングパルスヤグレーザーは、肌の深部の赤みを徐々に減らしていくとともに、肌の真皮層に熱エネルギーを与えて真皮のコラーゲンの増生を促すため、「赤み・毛穴・肌のハリ」を改善していきます。トーニングは、肌の表面~深部のメラニンの排出を促して「くすみ・黒ずみ」を改善して美白していきます。

ダブル照射を行うことで、徐々に肌の色調は正常に戻っていくことが期待できます。

赤み・色素沈着治療の料金

ニキビ跡の治療は、新規ニキビができない方に限ります。空き状況や施術内容によっては、初診当日に施術できない場合がありますので、ご了承ください。

  1. 2回目以降、診察を希望されず、ピーリングやレーザーのみご希望の方は診察料はかかりません。
  2. 当院でサリチル酸マクロゴールピーリングを受けられた方は、ご自宅用にピーリング剤を処方することが可能です。再診の方は遠隔診療でご自宅にピーリング剤を配送することも可能です。
項目料金(税別)
初診料
3,500円
再診料
(施術のみ不要)
1,500円
レーザートーニング
美白・肝斑・くすみ
顔 初回 7,800円 (3000ショット)
2回目以降 9,800円 (3000ショット)
首(顔オプション)3,000円 (1600ショット)
半顔 5,800円 (1500ショット)
5×5㎝ 2,800円 (500ショット)
体1部位 8,800円 (2500ショット)
ロングパルスヤグレーザー
赤み・毛穴・小じわ
顔 初回 8,800円 (5000ショット)
2回目以降 11,800円 (5000ショット)
首(顔オプション)3,000円 (1600ショット)
半顔 7,800円 (2500ショット)
5×5㎝ 3,000円 (600ショット)
体1部位 8,800円 (3000ショット)
ダブル照射
トーニング+ロングパルス
顔 初回 16,600円 (8000ショット)
2回目以降 17,600円 (8000ショット)
首(顔オプション)6,000円 (3200ショット)
半顔 12,600円 (4000ショット)
5×5㎝ 4,900円 (1100ショット)
体1部位 15,600円 (5500ショット)
強力ロングパルスヤグレーザー
赤み・毛穴・小じわ
酒さ・タイトニング(引き締め)
※看護師施術
※麹町院のみ
顔 24,800円
首(顔オプション)8,000円
半顔 14,800円
5×5㎝ 4,800円
サリチル酸マクロゴールピーリング
30% 40%
院内施術 顔1回分 6,800円
自宅処方 顔1回分 3,980円
自宅処方 顔6回分 19,800円
*体は面積による
トレチノイン0.05%軟膏
トレチノイン0.1%軟膏
ハイドロキノン4%軟膏
5g 1,980円
5g 2,480円
5g 2,180円
クリーム麻酔
顔1面 3,000円
体は面積による
テープ麻酔1枚 300円

よくある質問

赤みは治りますか?

斑点状の赤みは時間がかかりますが、治療によって改善する確率は高いです。

ぼんやりした赤ら顔については、強力なロングパルスヤグレーザーや血管治療で、徐々に改善していきますが、ニキビ跡だけでなく、酒さ、脂漏性皮膚炎、毛細血管拡張症などが合併している場合も多く、ベースの疾患が治らないと再発を繰り返し、改善しにくいケースもあります。

治療を受けられない場合はありますか?

まだ新しいニキビができる患者さんは、まずニキビ治療を終えてからでないとニキビ跡治療を受けることはできません。

イソトレチノイン(アキュテイン)治療を受けている方がレーザー治療を受ける場合、並行して受けられるものとそうでないものがあります。各治療間のインターバルについては、「治療間隔」のページをご覧ください。

ピーリングとレーザーのどちらがおすすめですか?

それぞれの治療の特徴を書いていきます。

サリチル酸マクロゴールピーリング

サリチル酸マクロゴールピーリングは、主に「表皮」と呼ばれる肌の浅い部分に作用します。表面の角質を溶かし、肌のターンオーバーを亢進させて、赤みを排出します。

表皮や真皮上層の色素沈着は赤みが濃く見えるため、真っ赤なニキビ跡がある方はピーリングが適しています。ピーリングは毛穴詰まりを解消するため、皮脂が多く角質が厚くなっている方にもおすすめです。

ピーリングは、4週間間隔で受けていただき、8回程度で終了します。ご自宅用に、医療用と同成分のピーリング剤を処方できますので、定期的に通院できないという方へも適しています。

ロングパルスヤグレーザー

ピーリングが表皮に作用するのに対し、ロングパルスヤグレーザーはやや深い「真皮」に作用します。

真皮の色素沈着は、赤紫~赤黒く見えるため、赤紫~赤黒 いニキビ跡がある方や、ぼんやりとした赤みが顔全体にある方 には、レーザーをおすすめします。また、角質が薄い方、乾燥肌の方、ピーリングで改善しない方にもおすすめです。

レーザー治療は、約2週間間隔で受けていただき、10回程度で終了します。そのため、定期的な通院が必要です。

皮脂が多く、角質が厚い方で、真っ赤なニキビ跡も赤黒いニキビ跡もあるという方には、ピーリングとレーザーの両方をおすすめします。その場合は、最初の4回ほどピーリングを受けていただき、表皮の赤みをある程度取った後で、レーザー治療に切り替えます。2週間間隔で 交互にそれぞれの治療を行っていくことも可能です。

治療期間を教えてください

個人差がありますが、おおよそ半年~1年程度と考えてください。レーザー治療の場合は2週間間隔で平均10回ほど、ピーリングの場合は4週間間隔で平均8回ほどで終了します。

ダウンタイムがない方法で治療できますか?

色素沈着のニキビ跡の場合、ほとんどの治療でダウンタイムはないか、あっても非常に短い期間です。施術後に軽いメイクをしていただくことも可能です。

施術後に注意することはありますか?

保湿をしっかりと行い、紫外線に十分注意してください。入浴、洗顔は普段通りで構いませんが、肌をなるべくこすらないようにしてください。

日常のケアには、日焼け止めや保湿・予防美白効果が高い「調剤化粧品」をおすすめしています。

ご予約・お問い合わせ

スマホ予約
高円寺院 KOENJI
TEL 03-5913-7435
月~土 10:30-13:30/15:30-18:30 
日・祝 休診

麹町院 KOJIMACHI
TEL 03-6261-7433
平日 11:00-14:00/16:00-19:00
土日 10:00-13:00/15:00-18:00
祝日 休診

※両医院とも完全予約制となっております。
※医学的なご質問等は別途「電話再診料」を頂きますのでご了承ください。