※麹町院(月・火・金・土)のみの施術となります。

ボトックス・コアトックス

ボトックス(BOTOX)とは、A型ボツリヌス菌によって産生される毒素から作られた医薬品です。米国のアラガン社が商標登録している製品名であり、成分名はA型ボツリヌス毒素(ボツリヌストキシン)です1

コアトックスも、ボトックスと同じく、A型ボツリヌス菌によって産生される毒素(ボツリヌストキシン)から作られた医薬品で、韓国のmedytox社が商標登録している製品名です。

ボツリヌストキシンをお顔の筋肉に注射することで、筋肉が麻痺して弛緩し、表情ジワの改善や、エラの張りが改善して小顔になる効果などが期待できます。また、汗や鼻水の分泌を抑えるため、ワキや手足の多汗症治療薬・花粉症治療薬としても用いられています。

当院のボトックス・コアトックス治療

下記をクリックしてそれぞれのページをご覧ください。

ボツリヌストキシン製剤

当院では、アラガンジャパン社製の「ボトックスビスタ」と韓国メディトックス社製の「コアトックス」の2剤を使用しています。

ボトックスビスタ
ボトックスビスタ

ボトックスビスタは、現在70カ国以上でシワ治療薬として承認され、その安全性や効果に実績がある医薬品です。国内でも目尻と眉間のシワ治療薬として厚生労働省に認可されています2。当院では、アラガンジャパン(国内)より直接購入したボトックスビスタを使用しています。

コアトックス
コアトックス

コアトックスは、ボトックスビスタと同じボツリヌス菌株(Hall Hyper株)を使用した製剤です。一般的なボツリヌス毒素製剤には「人血清アルブミン」と「動物由来原料」が含まれていますが、コアトックスは不使用とし、さらに「複合たんぱく質」を除去することで抗体産生(耐性)リスクを低減しています。韓国KFAD承認薬です3

ボトックスビスタとコアトックスの比較

ボトックスビスタは、眉間と目尻のシワに承認されています。それ以外の用途では医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。コアトックスは、国内未承認薬ですので医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

ボトックスビスタコアトックス
菌株Hall Hyper株Hall Hyper株
国内承認ありなし
(KFDA承認)
人血清アルブミン含有なし
動物由来原料含有なし
複合タンパク含有可能な限り除去
ボトックスビスタとコアトックス

注射に使用する針

お顔に使用する針は、27Gよりも細い針を使用しますが、当院では、その中でも最も細い34G(直径0.18mm)のマイクロ注射針を使用しています。可能な限り細い針を使用することで、術後の痛みや内出血の頻度も抑えることが可能です。

34G針の太さの比較 引用4

ボトックス・コアトックスの副作用

主に注射による副作用として、注射部位の赤み、腫れ、痛み、熱感が起こることがありますが、数時間程度で改善します。稀に内出血が起こることがあり、消えるまでに1~2週間ほどかかることがあります。

主な副作用(1~5%)として、頭痛があります。頭痛は通常1日~1週間程度で改善します。

額のシワや眉間のシワへの注射で、眼瞼下垂・眉毛下垂(まぶたや眉が下がる・目が重くなる)や、眉毛挙上(眉が吊り上がる)ことがあります。

脇や手足のボトックスでは、治療部位の汗が減る代わりに、他の部位からの発汗が増えることがあります(代償性発汗)。

重篤な副作用

ボトックス注射の重篤な副作用は非常に稀ですが、以下のものが報告されています。

  • アナフィラキシーショック…重度のアレルギー症状により呼吸困難、全身紅潮、血管浮腫、発疹、血圧低下等が起こる。
  • 目の障害…目が閉じにくくなることによって、角膜が乾燥して角膜障害が起こる。
  • 嚥下・呼吸障害…首の筋肉の注射によって嚥下障害、声質の変化、呼吸困難等の症状が現れる。
  • 痙攣…痙攣発作や再発が起こる。

その他の副作用

その他の副作用として以下が報告されています(ボトックスビスタ添付文書2より)。シワの治療部位によって特有の副作用がございますので、診察時に詳しくご説明します。

1%未満頻度不明
過剰な筋弛緩兎眼、顔面麻痺、局所性筋力低下(頸部筋脱力、口角下垂等)眼瞼外反、眼瞼内反、閉瞼不全
複視、霧視(感)、羞明、眼脂、流涙、眼痛眼の刺激、斜視、結膜炎、眼の乾燥感、角膜炎、角膜糜爛、視力低下、眼瞼浮腫
皮膚発疹、そう痒感、紅斑、脱毛(睫毛眉毛脱落を含む)乾癬様皮疹、多形紅斑
注射部位注射部腫脹、注射部出血斑、注射部熱感、注射部位疼痛注射部ひきつり感、注射部感染、近隣筋の疼痛及び緊張亢進
血液白血球減少血小板減少
消化器嘔気、下痢、口内乾燥嚥下障害、食欲不振、嘔吐、腹痛
精神神経系めまい、失神、感覚異常神経根障害、しびれ感
その他顔面痛、発熱、CK上昇、感冒様症状

治療を受けることができない方

  1. 全身性の神経筋接合部の障害や重篤な筋力低下がある方(重症筋無力症、ランバート・イートン症候群、筋萎縮性側索硬化症等)
  2. 妊娠中、授乳中、妊活中の方
  3. 過去のボツリヌス毒素療法でアレルギーの既往がある方
  4. 慢性の呼吸器障害のある方
  5. 閉塞隅角緑内障やその素因(狭隅角等)のある方
  6. 嚥下困難のある方
  7. 痙攣発作の既往がある方

注射後の注意点

  1. 妊娠する可能性のある女性は、注射後、2回の月経が来るまでは避妊してください。男性は、ボトックス注射後、少なくとも3ヶ月は避妊してください。
  2. 注射部位を擦ったり、揉んだり、押したりしないようにしてください。
  3. 注射後は、少し意図的にシワを作るように治療部位の表情筋を動かしてください。(3時間以内・過度なものでなく、気づいたときに行うレベルで構いません。)
  4. 当日の入浴、サウナ、激しい運動はお控えください。シャワー、軽いメイクは当日から可能です。
  5. 注射部位に腫れ、赤み、内出血がある場合は、当日の飲酒や運動をお控えください。
  6. 注射後1週間は、献血をお控えください。

ご予約方法

ボトックス・コアトックス治療は、現在、麹町院のみの施術となります。ご予約はお電話のみとなりますので、麹町院(03-6261-7433)までお電話ください。

ボトックス・コアトックス注射のよくある質問

ボトックス注射についてのよくある質問をまとめています。

シワ、小顔、多汗症、花粉症の治療についてのよくある質問は、各治療ページも併せてご覧ください。

ボトックス・コアトックス全般の質問

ボトックスビスタ

ボトックスビスタは国内承認薬であり、歴史も実績もある製剤です。国内で承認されていることを重要視する場合、ボトックスビスタをお勧めします。

コアトックス

コアトックスは、ボトックスビスタと同じ菌株から製造されています。複合タンパクが可能な限り除去され、人血清アルブミンや動物由来物質も含まれない比較的新しい製剤です。

多汗症やエラ治療など用量を多く使用する場合、より抗体産生が起こりにくいコアトックスをお勧めします。

ボトックス注射の効果は、シワに対しては3~4ヶ月、多汗症に対しては5~6ヶ月、花粉症による鼻炎に対しては2週間~1ヶ月ほど持続します。

効果の持続期間には個人差があります。

ボトックスは適切に治療すれば、ほとんどの方に効果が出る治療ですが、ボトックスが効かない原因として以下のものが考えられます。

医療側の問題

  1. 投与量が足りない
  2. 適切な部位に打っていない
  3. 力価が落ちた薬品を使用している

3は適切な管理と保存、使用方法を守っていれば起こりませんが、2はシワの原因となる適切な筋肉に注射できていない場合や、注射の深度が適切でない場合に起こります。

1は、患者側の感受性の問題とも関連しますが、投与量が不足していて効果がない場合、2週間後のタッチアップ(補正注射)によって解決できるケースもあります。

患者側の問題

  1. ボツリヌス毒素に対する低感受性(一次耐性)
  2. ボツリヌス毒素や複合たんぱく質に対する抗体産生(二次耐性)

適切な治療にもかかわらずボトックス注射の効果が最初から見られない状態を一次耐性と呼びます。これは、ボツリヌス毒素に対する感受性が低い場合におこるため、次回の注射時に投与量を調整する必要があります。

初回の治療では効果があったのに、途中から治療効果が失われる場合を、二次耐性と呼びます。二次耐性の原因は、ボツリヌス毒素製剤に含まれる複合たんぱく質やボツリヌス毒素に対する抗体ができることによります。

ボツリヌス毒素に対する中和抗体が体の中にできると、ボトックス注射の効果は低くなります7。ただし、完全に効果がなくなるわけではなく、中和抗体ができている患者にも一定の有効性を認めることが報告されています5 7

中和抗体ができていたとしても、投与量の調整や製剤の変更によってある程度の効果は期待できますが、それでも無効な場合は、長期間(2年以上)のインターバルを設けた後に治療を行います。

非常に稀ですが、最終的に治療をあきらめなければならないケースもあります。

ボツリヌス毒素製剤に対する抗体産生の危険因子は、以下の4つと相関ががあることが報告されていますが、一貫していません7

  1. 1回あたりの投与量が多い(200単位以上)
  2. 投与回数が多い
  3. 投与間隔が短い
  4. 累積投与量が多い

コアトックスやゼオミン(ボカチャー)などの複合たんぱく質を除去したボツリヌス毒素製剤は、従来製剤と比較して低抗原性で抗体産生ができにくいという報告があります6。ただし、小規模な臨床試験での報告でありエビデンスは明確ではありません。

当院では、50単位未満の低用量では期間の制限を設けておりませんが、タッチアップを含めて50単位以上の注射をした場合は、3ヶ月以上の期間を空けるように推奨しています。

ボトックス注射の抗体についてのメタアナリシス(海外データ)では、注入後のいずれかの時点での抗体陽性率は、眉間のシワで0.28%(1000人に3人未満)、多汗症で0.46%(1000人に5人未満)です9

ボツリヌス毒素に対する中和抗体を測定することは、現時点では国内ではできないようです

※2021年2月アラガンジャパン社へ確認

ボトックスビスタの添付文書では「65歳以上の高齢者では有効性が低く、有害事象率が高くなるため推奨できない」とされています2

しかし、適切な投与量や投与方法を守れば安全に施術できるため、当院では特に年齢制限は設けておりません。

ボトックスビスタの添付文書では「他のボツリヌス毒素製剤にて治療中の患者」は治療を受けることができないとされています2

これは、他の製剤とボトックスビスタとの相互作用、安全性が確立していないことや、作用を増強してしまうリスクがあるためです。

ただし、治療を受けてから3ヶ月以上経過している方は、すでにボツリヌス毒素の作用がほとんど無くなっているため、製剤の種類を変更しても問題ありません。

注射後についての質問

34Gの極細針で注射するため(エラは33G)、針穴はほとんど目立ちません。注射した部位が赤くなりますが、通常は30分~数時間で目立たなくなります。

まれに内出血が起こることがあり、その場合、消えるまで1~2週間程かかることがあります。

ボトックスの注射部位に腫れや赤みなどがなければ、お化粧をしても問題ありません。注射部位を擦ったり、揉んだり、押したりすることは避けてください。

ボトックス注射は極細の針で行い、ほとんど血がでませんので、テープは通常必要ありません。

注射直後にお顔の筋肉を動かしても問題ありません。

筋肉を動かすとアセチルコリンと呼ばれる神経伝達物質の放出が増え、動かした筋肉へのボトックスの吸収が促されて効果が高まる可能性が報告されています8

当院では、ボトックス注射後3時間以内は、意図的にシワを作るように治療部位の表情筋を動かすように指導しています(過度なものでなく、気づいたときに行うレベルで構いません)。

当日の入浴やサウナは治療部位保護の観点から、念のためお控えください。

ボツリヌス毒素製剤は熱に弱く、長期間入浴やサウナを禁止している施設もありますが、実際には筋肉内に注入された直後から体温にさらされていますので、その後に入浴やサウナに入ったとしても効果が大きく変わることはありません。

ボトックスの半減期は10時間、24時間後には筋肉内から5%しか検出されなくなりますので2、気になる方は24時間経過後から入浴やサウナに入るようにしましょう。

シャワーは当日からお入りになれます。注射部位を擦ったり、揉んだり、押したりすることは避けてください。

過度な飲酒でなければ、ボトックス注射当日でも飲酒しても問題ありません。

注射部位に腫れや赤み、内出血がある場合は、当日の飲酒を控えてください。

注射部位に腫れや赤み、内出血がある場合は当日の運動をお控えください。また、多汗症の治療では、治療当日に汗をなるべくかかないようにしていただくため、運動はお控えください。

上記に当てはまらなければ、軽い運動は問題ありません。激しい運動は、翌日以降から行ってください。

献血をする場合は、ボトックス注射後、1週間以上空けて献血を行ってください。

  1. Allergan, “BOTOX onabotulinumtoxinA injection” アクセス 2020.10.23
  2. アラガン・ジャパン, “医療用医薬品:ボトックスビスタ” 添付文書情報2020年8月改訂
  3. Medytox, “Coretox“ http://www.medytox.com/page/coretox アクセス 2020.11.21
  4. 株式会社エムエムアンドニーク, “UNIEVER注射針・注射筒” https://www.mm-japan.co.jp/product/micro_injection_needle.html アクセス 2020.11.21
  5. Oliver Lange, “Neutralizing antibodies and secondary therapy failure after treatment with botulinum toxin type A: much ado about nothing?” Clin Neuropharmacol. Jul-Aug 2009;32(4):213-8. doi:10.1097/WNF.0b013e3181914d0a. PMID: 19620852
  6. Dirk Dressler, “Antibody-induced failure of botulinum toxin therapy: re-start with low-antigenicity drugs offers a new treatment opportunity” J Neural Transm (Vienna). 2018 Oct;125(10):1481-1486. doi: 10.1007/s00702-018-1911-3. Epub 2018 Jul 31. PMID: 30066275
  7. Margherita Fabbri, “Neutralizing Antibody and Botulinum Toxin Therapy: A Systematic Review and Meta-analysis” Neurotox Res. 2016 Jan;29(1):105-17. doi: 10.1007/s12640-015-9565-5. PMID: 26467676
  8. 君浦隆ノ介, “脳卒中後の痙縮に対する治療(1) チーム医療として取り組むボツリヌス治療” 運動と医学の出版社 発行年:2017
  9. Markus Naumann, “Meta-analysis of neutralizing antibody conversion with onabotulinumtoxinA (BOTOX®) across multiple indications” Mov Disord. 2010 Oct 15;25(13):2211-8. doi: 10.1002/mds.23254. PMID: 20737546

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