ボツリヌストキシン治療 (花粉症)

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ボツリヌストキシンによる花粉症治療

ボツリヌストキシン製剤(コアトックス)を鼻に点鼻することで、鼻粘膜にある知覚神経から出るアセチルコリンをブロックして、鼻汁症状(鼻水)を改善します2

鼻水が全く無くなるわけではありませんが、鼻水症状の改善に伴い、鼻閉(鼻詰まり)、くしゃみ、目のかゆみも多少軽減します1 4

治療の流れ

診察・点鼻・治療後

STEP
よく鼻をかむ

鼻水や鼻糞をしっかりと取り除きます。ボトックスの浸透をよくするために重要な作業です。

STEP
仰向けになり、ボトックスを鼻の穴に垂らす

その際に、鼻の粘膜に満遍なく行きわたるよう、鼻をつまみながら行います。

STEP
5分以上、仰向けの状態で過ごします

喉に流れてきた薬剤は、ティッシュに吐き出しますが、飲み込んでも問題ありません。

STEP
数時間後から効果が現れます

2週間~4週間持続します。花粉症が辛い時期に合わせ、2~4週間毎に、1シーズンで3~5回程度の治療をおすすめします。

副作用

痛みはなく、鼻がツンとすることもありません。また、抗アレルギー剤のように眠気が起こることもありません。

理論上は、一過性に嗅覚に影響を与える可能性は否定できませんが、実際の臨床では嗅覚に異常をきたすことは稀です。アレルギーなどの副作用については、「ボトックス・コアトックスの副作用」のページをご参照ください。

ご予約方法

ボトックス・コアトックス治療のご予約はお電話のみとなりますので、各医院までお電話ください。

花粉症治療の料金

項目料金(税込)
診察料初診料 3,850円
再診料 1,650円
花粉症16単位 14,850円
24単位 19,800円
  • 花粉症の点鼻には毎回診察料がかかります。

花粉症治療についての質問

ボトックス注射の一般的なご質問、製剤についてのご質問、注射後のご質問については、ボトックス・コアトックス注射のよくある質問をご参照ください。

効果はどれくらいで現れますか?

花粉症に対するボトックス注射の場合、効果は数時間後から現れはじめます。

治療間隔はどれくらいですか?

効果の持続は2~3週間です。花粉症が辛い時期に合わせ、2~3週間毎の治療をおすすめします。

効果が不十分な場合、無料で追加注入をしてもらえますか?

いいえ。花粉症によるボトックス治療では、無料の追加注入は行っておらず、毎回費用が発生しますのでご了承ください。

嗅覚に影響はありますか?

理論上は、嗅覚にもアセチルコリンが関与しているため、影響はゼロとは言えませんが、実際の臨床では、ほとんど影響はありません。

むしろ、鼻炎へのボツリヌストキシンの治療で、鼻炎の諸症状が緩和して、嗅覚が改善することも報告されています3

参考文献・サイト一覧
  1. S Rohrbach et al., “Minimally invasive application of botulinum toxin type A in nasal hypersecretion” ORL J Otorhinolaryngol Relat Spec. Nov-Dec 2001;63(6):382-4. doi: 10.1159/000055778. PMID: 11713429
  2. Cengiz Ozcan et al., “Botulinum Toxin for Rhinitis” Curr Allergy Asthma Rep. 2016 Aug;16(8):58. doi: 10.1007/s11882-016-0636-3. PMID: 27461136
  3. Patorn Piromchai et al., “The minimum effective dose of abobotulinum toxin A injection for allergic rhinitis: A dose-escalation randomized controlled trial” Laryngoscope Investig Otolaryngol. 2020 Dec 8;6(1):6-12. doi: 10.1002/lio2.499. eCollection 2021 Feb.
  4. Saskia Rohrbach et al., “Minimally invasive application of botulinum toxin A in patients with idiopathic rhinitis” Head Face Med. 2009 Oct 16;5:18. doi: 10.1186/1746-160X-5-18.
  5. Murat Unal et al., “Effect of botulinum toxin type A on nasal symptoms in patients with allergic rhinitis: a double-blind, placebo-controlled clinical trial” Acta Otolaryngol. 2003 Dec;123(9):1060-3. doi:10.1080/00016480310000755. PMID: 14710908

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