そばかすのレーザー治療

そばかす

そばかすとは、思春期前に多発する数ミリ大の褐色斑です。色白の人によく見られ、鼻根部、両目の下、両頬が好発部位です。

医学用語でそばかすは、雀(スズメ)の卵についている斑点模様に似ていることから、 雀卵斑(じゃくらんはん)と呼ばれます。

そばかす(雀卵斑)
雀卵斑(そばかす)

そばかすと他のシミとの違い

疾患好発年齢と好発部位病理と特徴
雀卵斑
(そばかす)
10代前半~メラノサイト増加なし
メラノソーム過剰産生
両目下~頬、鼻根部が中心だが顔全体、腕、肩、背中にもできる。
数ミリの小さな褐色斑が多発
老人性色素斑20代後半~
高齢者
メラノサイト増加
ケラチノサイト増加
日光が当たる部位を中心として、顔全体、腕、肩、背中にもできる。大小様々な褐色~黒色の斑点
徐々に増大し、厚みを持つことも
ADM
(真皮メラノサイトーシス)
10代後半~真皮メラニン増加
両目下~頬骨部を中心に左右対称にできる。額にできる場合は中心よりも外側にできやすい。左右対称の灰褐色~青褐色の小型の丸い色素斑
肝斑20代後半~
閉経前
メラノサイト増加なし
両目下~頬骨を中心に左右対称にできる。鼻根部、口周囲、額にできる場合は中心にできやすい。左右対称の淡褐色斑

そばかすは、老人性色素斑とは異なり、好発年齢が10代前半と若く、子供にも見られます。数が増えることはあっても、老斑のように増大、肥厚するということはほぼありません。

MC1R遺伝子というは、肌の白さに関わる「色白遺伝子」として知られていますが、この遺伝子多型がそばかすの発症要因の1つであることが報告されています [1]

紫外線の感受性が高い遺伝的な要因があり、さらに日光などが悪化要因となり発症すると考えられています。

そばかすの治療

そばかすの治療は、トレチノイン・ハイドロキノン療法といった塗り薬による治療、IPL(光治療)、Qスイッチレーザーによる治療の3つです。

トレチノイン・ハイドロキノン

トレチノインで肌のターンオーバーを亢進させ、メラニンを排出させている間に、ハイドロキノンで漂白していきます。

薄いものであれば有効ですが、濃いそばかすにはほとんど効きません。また、外用部位の赤みや皮膚の落屑(皮が剥がれる)が起こるため、 数が多いそばかすにはあまり向かない治療と言えます。

IPL

IPLは光治療です。フォトフェイシャルとも呼ばれています。顔全体に光を照射して、そばかすのメラニンを破壊します。

IPLは、顔全体に薄いそばかすが多数ある場合は、一気に治療が可能なため、有効性が高い治療です。

IPLに用いる光はレーザーのように単一の波長ではないため、メラニンを選択的に破壊するためには出力を上げなければなりません。濃いシミに関しては薄くなる程度で有効性は高くなく、また、再発率はレーザーよりも高いため、定期的に継続する必要があります。

レーザー

そばかす治療の第一選択はレーザーです。Qスイッチレーザー、または、ピコレーザーを用います。前回の記事で記載した「老人性色素斑」の治療とほぼ同じモードで治療が可能です。

レーザーによりメラニンとメラノソームを破壊すれば、一度の治療で非常に有効性が高く、再発率も最も抑えられます。

ただしそばかすは、老人性色素斑と異なり、遺伝的にできやすい素因があるため、紫外線対策などを怠ると容易に再発してしまうので注意が必要です。

レーザー治療の実際

掲載許可を頂いた患者さんを例に、そばかすのレーザー治療前後の症例写真を掲示します。

レーザー治療前

12歳ごろより、そばかすが気になり始め、加齢とともに少しずつ濃くなってきました。30年以上経って治療しようと決心し、様々な皮膚科を回りましたが、目の近くであることなどを理由にすべて断られてしまい、シミは取れないと言われたそうです。

当院へ来院する直前に、大手美容外科でIPLを3~4回ほど受けており、8回コースを組んでいたものの改善する兆候がないため、来院されました。患者さんは、失敗だったとおっしゃっていましたが、薄いソバカスの場合は光治療でも十分反応するものもあります。

そばかす レーザー治療前

レーザー治療後

QスイッチYAGレーザーで、そばかすと老人性色素斑を含め、顔全体で合計400個以上のシミを取りました。

目の上や目の下は、皮膚を伸展させながら注意深く照射していきます。術後2週間は、エアウォールUV、もしくは、ハイドロコロイドパッチを貼っていただきます。

そばかす レーザー治療2週間後

一部にまだ残存していますが、一度の治療で大部分が取れ、患者さんも満足されていました。

紫外線対策を引き続き徹底することや、数年後に残った部分や他の部位から出現した部分を照射することを説明し、PIH予防のトラネキサム酸とビタミンCの内服治療は継続としました。

費用と副作用

副作用は、レーザー照射後の赤みや痛み、炎症後色素沈着が主なもので、シミがカサブタになって剥がれるため、2週間ほどはダウンタイムがあります。肝斑を合併している場合は、一時的に肝斑が濃く出てきます。

治療の費用は、5mm以内のシミ1個あたり4,000円なのですが、10個以上の場合は割引があり、この患者さんのように一度で何百個も取る場合は、お顔全体取り放題で、1回98,000円に設定しています。

クリーム麻酔代、テープ代、診察代が別途かかります。

参考文献・サイト

  1. Bastiaens M, (2001) “The melanocortin-1-receptor gene is the major freckle gene.” Hum Mol Genet. 2001 Aug 1;10(16):1701-8. PMID: 11487574
  2. 遠藤 英樹 “シミ・ソバカスの治療戦略” MEDICAL PHOTONICS No.10 18-22

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