ポテンツァとダーマペンの違いは?ニキビ跡に効果ない口コミが出る理由を医師が解説

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最終更新日 2026年5月30日

「ポテンツァを受けたけれど、思ったほどニキビ跡が変わらなかった」

「ポテンツァは効果があるという口コミを見て受けたのに、凹みはあまり変わらなかった」

「ポテンツァとダーマペンの違いがよく分からない」

ニキビ跡のご相談で来院される患者さんから、このようなお話を聞くことは少なくありません。

インターネットで検索しても、「ポテンツァは効果があった」という口コミもあれば、「ポテンツァは効果ない」「ニキビ跡には意味がなかった」という口コミもあり、結局どちらを信じればよいのか分からなくなってしまう方も多いと思います。

もちろん、ポテンツァが悪い治療という意味ではありません。ポテンツァは、マイクロニードルと高周波を組み合わせた治療で、毛穴、肌質、赤み、ハリ、小じわなどを目的に使用されることがあります。

ただし、ニキビ跡の凹み、特にクレーター状の萎縮性瘢痕に対しては、広告で見かけるような「劇的に凹みが改善する治療」と考えると、期待外れになる可能性があります

この記事では、ニキビ跡治療を日常的に行っている医師の立場から、ポテンツァとダーマペンの違いポテンツァの効果に対する口コミで不満が出やすい理由、ニキビ跡治療として本当に大切な考え方を正直に解説します。


目次

結論|ポテンツァはニキビ跡に効果ないのか?

ポテンツァは「まったく効果ない治療」ではありません。

ただ、最初に結論からお伝えします。

ニキビ跡の凹みを本気で改善したい場合、当院ではポテンツァを含むニードルRFを第一選択とは考えていません

理由は単純で、ニキビ跡の凹みは、単なる肌のハリ不足ではなく、真皮内にできた硬い瘢痕組織が皮膚を内側に引き込んでいる状態だからです。

そのため、ニキビ跡の凹みを改善するには、主に次の2つが重要になります。

  1. 硬い瘢痕組織を物理的に壊してゆるめること
  2. 傷の治癒反応を利用して、新しいコラーゲンに置き換えていくこと

ポテンツァは高周波による熱刺激を加えられる治療ですが、ニキビ跡の凹みの原因である硬い瘢痕を十分に崩す治療としては、必ずしも効率が良いとは言えません。

そのため、実際の口コミでも、

「肌にハリは出た気がする」
「毛穴は少し引き締まった」
「でも、ニキビ跡の凹みにはあまり効果がなかった」

という感想になりやすいのです。


ポテンツァの効果に不満な口コミが出やすい理由

「ポテンツァ 効果 口コミ」「ポテンツァ 効果ない」と検索する方の多くは、治療を受けたあとに期待したほどの変化を感じられなかった方だと思います。

ポテンツァの口コミで不満が出やすい理由は、治療そのものが完全に無意味だからではなく、期待していた効果と、実際に得られやすい効果にズレがあるためです。

  • 肌質改善やハリ感・毛穴改善を期待して受ける場合
  • 深いニキビ跡の凹みを治したくて受ける場合

この2つでは、治療後の満足度が大きく変わります。

肌質や毛穴(瘢痕化してない毛穴に限る)、ハリ目的であれば、ポテンツァで変化を感じる方もいます。しかし、深いニキビ跡の凹みを「なめらかにしたい」「クレーターをしっかり改善したい」と考えている場合、ポテンツァ単独では満足できないことがあります。

つまり、ポテンツァの口コミを見るときは、「何を目的に受けた人の口コミなのか」を分けて考える必要があります。


そもそも、ニキビ跡の凹みはなぜできるのか

ニキビ跡の凹みは、ニキビの炎症が強く起こったあとに、皮膚の深い部分がダメージを受けることで生じます。

特に、赤く腫れるニキビ、膿をもつニキビ、しこりのように硬くなるニキビでは、炎症が真皮にまで及びます。

その結果、皮膚の中では次のような変化が起こります。

・正常なコラーゲンが壊れる
・炎症後に硬い瘢痕組織ができる
・皮膚が内側に引き込まれる
・表面から見ると凹みとして残る

つまり、ニキビ跡の凹みは「表面の肌荒れ」ではありません。皮膚の奥にある瘢痕の問題です。

だからこそ、化粧品、ピーリング、軽い美肌治療だけで大きく改善することは難しく、治療にはある程度の刺激と回数が必要になります。

また、一度ニキビ跡の凹みが形成されると、どの治療を行っても完全にもとの柔らかく柔軟な肌に戻すことはできません

これは、瘢痕組織が正常な皮膚とは異なる構造に変化してしまっているためです。

そのため、ニキビ跡治療のゴールは「元通りに戻すこと」ではなく、ダーマペン、フラクショナルレーザー、サブシジョン、注入治療などを必要に応じて組み合わせながら、長期的に少しずつ凹みを目立ちにくくすることになります。

数回で劇的な変化を期待する治療ではなく、瘢痕のタイプに合わせて、現実的な選択を根気強く積み重ねていく治療と考えていただくのが大切です。


ポテンツァとはどんな治療か

ポテンツァは、細い針を皮膚に刺し、その針先から高周波を流す治療です。

高周波によって真皮に熱を加え、コラーゲン産生を促したり、皮膚の引き締めを狙ったりします。

一般的には、次のような目的で使われます。

  • 毛穴の開き
  • 肌のハリ
  • 小じわ
  • 赤ら顔
  • 肝斑治療の一部
  • ニキビ
  • ニキビ跡
  • 肌質改善

ここで注意したいのは、これらの悩みがすべて同じメカニズムで改善するわけではなく、すべてに同じような効果が出るわけでもないということです。

毛穴やハリ、小じわの改善と、ニキビ跡の凹みの改善は別物です。

ポテンツァで肌質が少し良くなることはあっても、それがそのまま「ニキビ跡の凹みが改善した」という結果につながるとは限りません。

なお、ニードルRFそのものに医学的根拠がないわけではありません。ニードルRFにも、ニキビ跡や開大毛孔に対する有効性を示した報告はあります

ただし、それが「ポテンツァがダーマペンより明確に優れている」という意味ではありません

ニキビ跡の凹み、毛穴、肌質改善では、必要な刺激や治療の考え方が異なるため、治療目的に合った機器を選ぶことが重要です。


ポテンツァとダーマペンの違いを比較

ポテンツァとダーマペンの違いを一言でいうと、ダーマペンは「針による物理的な反復刺激」が中心の治療、ポテンツァは「針+高周波による熱刺激」が中心の治療です。

どちらもマイクロニードル系の治療ですが、ニキビ跡の凹みに対する考え方は同じではありません。

比較項目ダーマペンポテンツァ
主な刺激針による物理的刺激針+高周波による熱刺激
照射方法皮膚の上を連続的に動かすスタンプ状に照射する
ニキビ跡の凹み広範囲に反復刺激を入れやすい熱刺激中心で、凹み改善は限定的なことがある
毛穴・ハリ改善を狙える改善を狙える
費用比較的続けやすい高額になりやすい
向いている目的ニキビ跡の凹凸、肌質改善毛穴、ハリ、肌質改善、赤みなど

つまり、「ポテンツァとダーマペンの違い」は、高周波があるかどうかだけではありません。ニキビ跡の凹みに対しては、皮膚にどのような刺激を、どの範囲に、どれくらい反復して入れられるかが重要です。

そのため、単純に「ポテンツァのほうが新しいから上」「ポテンツァはダーマペンより高いから効果も高い」と考えるのは危険です。


ポテンツァはダーマペンの上位互換なのか

よくある誤解が、

「ポテンツァはダーマペンに高周波が加わったものだから、ダーマペンより効果が高い」

「ポテンツァはダーマペンの約3倍の効果がある」

という考え方です。

実際に、このような発信を医師からもされていることがあります。

一見すると分かりやすい説明ですが、ニキビ跡治療の視点ではかなり単純化されています。

ダーマペンは、細い針を高速で上下させながら皮膚の上を動かし、広い範囲に連続的な微細損傷を作る治療です。

一方、ポテンツァはスタンプのように皮膚に針を刺し、そこに高周波を流す治療です。

つまり、同じマイクロニードル系の治療でも、皮膚への刺激の入り方がかなり違います。

ニキビ跡の凹みに対して重要なのは「高周波があるかどうか」よりも、「硬い瘢痕に対して十分な物理的刺激を入れられるか」です。

この点では、スタンプ状に照射するポテンツァよりも、皮膚の上を連続的に動かしながら反復刺激を加えるダーマペンのほうが、ニキビ跡の凹みに対しては理にかなっていると考えています。

そのため、少なくともニキビ跡の凹み治療において、ポテンツァをダーマペンの上位互換と考えるのは適切ではありません


穿刺回数で見るポテンツァとダーマペンの違い

ニキビ跡の凹みは、硬い瘢痕組織です。

この瘢痕を少しずつ崩してゆるめていくには、皮膚に対して十分な回数の微細な刺激を入れる必要があります。

ポテンツァでニキビ跡治療を行う場合、一般的には25本針のCPチップを使用し、スタンプ状に照射します。

仮に顔全体に1000ショット行った場合、

25本針 × 1000ショット = 約25,000回

となります。

一方、ダーマペン4は、16本針が高速で上下しながら皮膚の上を連続的に動きます。

たとえば、ダーマペン4の瘢痕治療モードであるSTモードでは、機械仕様上、60Hz、深さ3.0mmの設定とされています。

この場合、16本の針が1秒間に60回上下振動するため、

16本針 × 60Hz = 1秒あたり約960回

の針の往復運動が起こる計算になります。

仮に顔全体を約7分間ダーマペン4で施術した場合、

16本針 × 60Hz × 7分 × 60秒 = 約40万回

となります。

単純計算では、ダーマペン4はポテンツァよりも15倍以上多い針刺激を加えられることになります。

もちろん、これは機械内部の駆動回数をもとにした理論値です。実際の皮膚への刺激量は、針の深さや太さ、皮膚への当て方、滑らせる速度、部位、出血の程度、皮膚の硬さなどによって変わります。

そのため、単純に「穿刺回数が多いから必ず効果が高い」とは言えません。

しかし、ダーマペンは皮膚の上を連続的に動かしながら、広い範囲に反復した微細損傷を加えられる治療です。

この「広い範囲に、何度も、物理的な刺激を入れられる」という点は、スタンプ状に照射するポテンツァとの大きな違いです。

ニキビ跡の凹みのように、硬い瘢痕組織を少しずつゆるめていく治療では、この違いは決して小さくありません。


高周波があるのに、なぜニキビ跡の凹みが変わりにくいのか

ポテンツァには高周波があります。

では、なぜニキビ跡の凹みに対して期待ほど変わらないことがあるのでしょうか。

理由は、高周波の主な作用が「熱による組織の収縮・リモデリング」だからです。

これは、肌の引き締めやハリ感には有利に働くことがあります。

しかし、ニキビ跡の凹みでは、皮膚の奥にある硬い瘢痕が問題です。

その瘢痕を物理的に壊してゆるめ、持ち上げるには、サブシジョン、ダーマペン、フラクショナルレーザー、場合によっては注入治療などを組み合わせて、瘢痕のタイプに合わせた治療を行う必要があります。

高周波の熱だけで、深く硬い瘢痕が十分に破壊されて解除されるわけではありません

そのため、ポテンツァを数回受けても、

「肌質は少し良い」
「毛穴は少し締まった」
「でも凹みは変わらず残っている」

という結果になることがあります。

また、ポテンツァを受けた直後は、皮膚の腫れによって一時的に凹みが目立ちにくくなることがあります。効果を判断するときは、治療直後ではなく、少なくとも2週間以上経過してから、同じ条件の写真(暗室撮影)で比較することが大切です。


ポテンツァは毛穴に効果がある?ニキビ跡の毛穴との違い

ポテンツァは毛穴に効果がある、と説明されることがあります。

ここで注意が必要なのは、患者さんが「毛穴」と呼んでいるものの中に、実際にはアイスピック型のニキビ跡が含まれていることです。

瘢痕化していない開大毛孔であれば、ニードルRFによる熱刺激で毛穴周囲の真皮を引き締め、見た目を改善できる可能性があります。

しかし、アイスピック型のニキビ跡は、単なる毛穴の開きではありません。

ニキビの炎症後に皮膚の深い部分が瘢痕化し、細く深く陥没した状態です。

そのため、患者さんが「毛穴が気になる」と思ってポテンツァを受けても、実際にはアイスピック型のニキビ跡だった場合、「毛穴に効くと聞いたのに効果がなかった」という結果になりやすいのです。

毛穴治療としてのポテンツァの効果を考える前に、まずそれが本当に毛穴なのか、瘢痕化したニキビ跡なのかを診断することが大切です。


ポテンツァのドラッグデリバリーは本当に有効なのか

ポテンツァでは、ドラッグデリバリーといって、薬剤を皮膚に導入する仕組みが宣伝されることがあります。

たしかに、針で皮膚に微細な穴を開ければ、通常の外用よりも成分が入りやすくなる可能性はあります。

ただし、「薬剤が真皮深層まで均一に入り、ニキビ跡の凹みが大きく改善する」とまで考えるのは慎重であるべきです。

広告では、寒天やゲルに色素が入る実験画像が使われることがあります。

しかし、寒天やゲルと実際の皮膚は違います

寒天:熱で溶け、隙間ができる
皮膚:熱で収縮し、締まる

皮膚には角層、表皮、真皮、血管、リンパ、炎症反応、創傷治癒反応があり、熱を加えたときの反応も単純ではありません。

寒天に入ったから、皮膚にも同じように入るとは言えません。

また、薬剤を「どの深さに、どれくらいの量、どの程度均一に届けられているのか」は、実際の臨床では非常に重要です。

ニキビ跡の凹みを治療するなら、薬剤をなんとなく塗って導入するよりも、必要な部位に医師が直接注入するほうが理論的には明確です。


マックームなどのポリ乳酸製剤についての現実

ポテンツァのオプションとして、マックームなどのポリ乳酸製剤が使用されることがあります。

ポリ乳酸は、コラーゲン産生を促す素材として知られています。しかし、ニキビ跡治療で重要なのは、単に薬剤を使うことではなく、どこに、どれくらい、どの方法で届けるかです。

  • ニキビ跡の形は一つひとつ違う
  • 必要な深さや量も部位によって違う
  • 全顔に均一に導入しても、個々の凹みに合うとは限らない

そのため、当院ではニキビ跡の凹みに対しては、機械による薬剤導入よりも、必要な部位に医師が直接注入する方法を重視しています。


ポテンツァが向いている人、向いていない人

ポテンツァが向いている可能性がある人

  • ニキビ跡の凹みよりも、肌質改善を重視している
  • 毛穴、ハリ、小じわ、皮脂などを総合的に整えたい
  • ダウンタイムをできるだけ抑えたい
  • 凹みの劇的な改善ではなく、肌全体の質感改善を希望している

ポテンツァを慎重に考えたほうがよい人

  • ニキビ跡の凹み、クレーターをしっかり改善したい
  • 深いボックス型、ローリング型、アイスピック型の瘢痕がある
  • 数回で大きな変化を期待している
  • 高額な治療に見合う明確な凹み改善を求めている
  • 過去にポテンツァを受けて、ニキビ跡に効果ないと感じた

このような場合は、ポテンツァを繰り返すよりも、ニキビ跡のタイプを診断したうえで、ダーマペン、CO2フラクショナルレーザー、サブシジョン、注入治療などを組み合わせたほうが合理的です。


まとめ|ポテンツァは悪い治療ではないが、ニキビ跡の凹み目的では過度な期待は禁物

美容医療では、新しい機械が出るたびに「最新」「最強」「ダウンタイムが少ない」「従来治療より効果が高い」と宣伝されます。

しかし、ニキビ跡治療で本当に大切なのは、機械の名前や新しさではありません。

ポテンツァは、マイクロニードルと高周波を組み合わせた治療で、肌質改善や毛穴、ハリ、小じわなどに使われることがあります。

しかし、ニキビ跡の凹みをしっかり改善したい場合には、第一選択とは言いにくい治療です。

特に、深い凹み、強い癒着、ボックス型やローリング型の瘢痕では、ポテンツァだけで十分な改善を得るのは難しいことがあります。

当院では、ニキビ跡の凹みに対しては、ダーマペン、CO2フラクショナルレーザー、サブシジョン、注入治療などを、瘢痕のタイプに応じて使い分けることが重要だと考えています。

「ポテンツァは効果ない」という口コミは、必ずしもポテンツァそのものを全否定するものではありません。多くの場合、ニキビ跡の凹みという目的に対して、治療の特性が合っていなかったと考えるほうが自然です。

ニキビ跡治療で失敗しないために大切なのは、流行っている機械を選ぶことではありません。

自分のニキビ跡がどのタイプなのか
その凹みには何が必要なのか
その治療に、価格に見合う根拠と現実的な効果があるのか

ここを冷静に見極めることが、最も大切です。

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記事の著者

岩橋 陽介のアバター 岩橋 陽介 肌のクリニック 医師

皮膚科医/美容皮膚科医/日本内科学会認定医
自身も重症ニキビに悩んだ経験から、2000年初頭に日本でいち早くイソトレチノインとホルモン療法を組み合わせたニキビ専門外来を開設。以来、20年に渡る美容皮膚科の臨床経験と2万人を超える難治性・重症ニキビ患者の治療実績を持つ。専門的アプローチにより、難治性ニキビ・ニキビ跡の治療に取り組んでいる。

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