「肌のクリニック」では、QスイッチYAGレーザーによるレーザートーニングやトレチノイン・ハイドロキノン療法、トラネキサム酸の内服や外用を用いた肝斑治療を行っています。

肝斑とは

肝斑(かんぱん)は、20代後半~40代にかけて発症するシミです。頬や頬骨の周囲にモヤモヤとしたシミができ、左右対称に広がっていくことが多いのが特徴です。稀に、額やこめかみに出てくることもあります。

肝斑は、物理的な摩擦(肌のマッサージなどの物理刺激)、紫外線、妊娠やピルなどのホルモンバランスの変化によって起こります。

肝斑の治療法

肝斑は再発しやすく、治療に手こずることが多い厄介なシミです。薄くなってもまた濃くなってしまうこともしばしばですが、正しい治療と日常の予防を行うことで、ほとんど目立たないレベルに消すことが可能です。

トラネキサム酸とビタミンC

肝斑治療の基本は、トラネキサム酸とビタミンCの内服です。レーザーで治療する場合も、原則は内服薬を服用する必要があります。

トラネキサム酸は、メラノサイトを刺激する「プラスミン」の働きの抑制や抗炎症作用により、肝斑を改善させていきます。飲み始めてから4週間前後で効果が徐々に現れ、半年間の投与では、約85%の方に有効性が認められます。1日量は750 mg~1500 mgです。トラネキサム酸の効果は、飲まなくなると徐々に無くなるため、基本的には長期に渡って内服する必要があります。

ビタミンCは、1日1000 mg以上飲むことをおすすめしています。シナールは1錠に200 mgのビタミンCが含まれていますので、1日6錠を目安に飲みます。市販のサプリメントでも構いません。

内服と併せて、外用剤も補助的な治療として有効です。高濃度ビタミンCローションの「VCエチルローション」、もしくは、「VCグリセリルローション」を使っていただき、その後に、トラネキサム酸を配合している「EGホワイトローション」と「EGホワイトクリーム」でスキンケアしていただくことをお勧めしています。

レーザートーニング

レーザートーニングは、肝斑に対する新しい治療法です。レーザーは、通常のシミ(老人性色素斑)には有効であったものの、肝斑に当てた場合、刺激になって逆に肝斑が濃くなってしまうため、長い間禁忌とされてきました。

レーザートーニングは、1064 nmの波長のQスイッチYAGレーザーを使用し、弱い出力で顔全体に照射することで、肌に炎症を起こさず、肝斑を徐々に薄くしていくことが可能です。治療は10分程で終了し、麻酔や術後の冷却も必要ありません。ダウンタイムはなく、当日からメイクも可能です。

肝斑に対するトーニングの効果

レーザートーニングは、2週間に1度の照射を、合計10回程度行います。数回では効果を感じにくい方もいますが、多くの方が5回ほどで実感します。

副作用として稀に白斑(白く色が抜けてしまうこと)が報告されていますが、2.0 J以上の出力で、週に1回以上当てている例で報告されており、当院では出力と頻度を制限しているため、白斑の副作用は起こっていません。

術後の再発率は半年で約7割と高いため、再発をできる限り少なくするように、トラネキサム酸とビタミンCの内服が大切です。メンテナンス的に1~2ヶ月に1回程度トーニングを続けることや、トレチノイン・ハイドロキノン療法を行うことも一つの選択肢です。

トレチノイン・ハイドロキノン療法

「肌のクリニック」では、トレチノインとハイドロキノンに高濃度ビタミンCローションを組み合わせる「東大式シミ治療」を行っています。

トレチノインは細胞のターンオーバーを促進して、メラニン色素を排出する塗り薬です。ハイドロキノンはシミの元となるメラニン色素を作り出す「メラノサイト」の働きを抑え、シミを漂白していきます。

レーザートーニングを行いたくない方には良い治療ですが、使い始めに赤みが出たり、皮膚がポロポロと剥がれるため、肝斑が広範囲の場合、使用しにくいことが欠点です。また、レーザー治療中はトレチノインとハイドロキノンの治療を避けていただきます。

トレチノイン・ハイドロキノン療法について詳しくは、調剤化粧品のトレチノイン・ハイドロキノン療法をご参照ください。

日常生活のケア

肝斑は、物理的な刺激で悪化するため、患部にできるだけ触らないことが大切です。洗顔の際やタオルで顔を拭く際、お化粧をする際など、なるべく肌をこすらないようにご注意ください。また、肝斑部分のマッサージをしないようにお願いします。併せて、紫外線を避けることもとても重要です。

肝斑治療の料金

項目料金(税別)
初診料
2,900円
再診料
(施術のみの場合不要)
980円
レーザートーニング
(肝斑・くすみ)
顔全体初回 7,800円
顔2回目以降 9,800円
首追加 3,000円
首のみ 6,800円
トレチノイン0.05% 5g 1,980円
0.1% 5g 2,480円
医療用ハイドロキノン4% 5g 2,180円
トラネキサム酸 250 mg90錠 1,800円
シナール 200 mg
(ビタミンC)
90錠 900円

トラネキサム酸とビタミンCは処方のみも承っています(保険での処方はできません)。

肝斑治療のよくある質問

当日施術を受けることはできますか?

空き状況によっては当日施術可能です。予約が埋まっている場合は、後日に施術となります。

肝斑のレーザー治療を受けられない場合はありますか?

トレチノイン軟膏をシミの部分に使用している方は、治療中止後1ヶ月間以上、イソトレチノイン(アキュテイン)の内服をしている方は、治療中止後3ヶ月間以上の間隔を空ける必要があります。ピーリングを行っている方は、ピーリングから2週間以上空けてください。

日焼け後の肌にはレーザーは当てられませんので、強い日焼けをした後は、1ヶ月間以上空けてから治療を受けてください。

ダウンタイムはありますか?

レーザートーニングの場合、ダウンタイムはありません。術後に多少赤くなることがありますが、数十分で消失します。

トレチノイン・ハイドロキノン療法の場合は、肌が赤くなりポロポロと皮が剥ける期間が1~2週間あります。

レーザートーニングの痛みは強いですか?麻酔は必要ですか?

レーザー中は軽く輪ゴムで弾かれるような痛みがありますが、麻酔が必要なほどではありません。

施術後に注意することはありますか?

肝斑は非常に再発しやすい疾患です。患部を触らない、こすらない、紫外線を当てないことを心掛けてください。また、トラネキサム酸とビタミンCを飲み続けることや、調剤化粧品で予防美白を毎日行うことも大切です。

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