避妊用ピル

当院で避妊用に処方しているピルは低用量ピルのラベルフィーユとマーベロン、超低用量ピルのマーシロンです。

低用量ピル

ラベルフィーユは、トリキュラーと同成分の第2世代のピルです。自然なホルモンバランスを模した処方設計がなされており、色が3つに別れていて三相性ピルと呼ばれています1

血栓のリスクが比較的少なく、不正出血も起こりにくいのが特徴です。反面、男性ホルモン活性が高いタイプのピルなので、肌への好影響はあまり期待できません。

ラベルフィーユ 1980円

マーベロンは、ファボワールと同じ第3世代のピルです。すべての錠剤が同じもので、一相性のピルと呼ばれています。

男性ホルモン活性もある程度抑えられており、肌荒れしにくいタイプのピルです。不正出血も少なく、一相性のため飲みやすいのが特徴です。血栓症のリスクは、第1世代や第2世代のピルと比較すると高めです。

マーベロン 1760円

超低用量ピル

マーシロンは、マーベロンよりも女性ホルモン量(EE2)を2/3の20μgに抑えた「超低用量ピル」です。

吐き気や頭痛、乳房の張りなどの女性ホルモン特有の副作用がより少なく、乳癌リスクとの関連がなく、血栓リスクは有意差はないものの低用量ピルよりも低く、より安全性の高いピルと言えます2,3

避妊効果は低用量ピルと同様に得られ、肌に対する効果はマーベロンと同等レベルです。

マーシロン(超低用量ピル)2260円

ピルの避妊効果と副作用

ピルの避妊率は正しく服用すれば99%以上(パール指数0.3)4とコンドームよりも効果は高く、ヨーロッパでは妊娠可能な年齢の女性の約半数が飲んでいる国も珍しくありません。日本のピルの普及率は1%と少なく、まだまだいろいろな偏見があることも事実です。

もちろんピルは必要がなければ飲まなくても良いのもです。コンドームで十分だと考える人もいるでしょう。しかし、コンドームによる避妊は、男性任せの避妊法で、女性主体ではありません。ピルの服用によって、望まない妊娠を女性自身の意思で防ぐことは、とても大きなメリットになります。

ピルはそれ以外にも、女性の生理痛を和らげたり、生理周期を整えたり、生理をずらすこともできます。また、子宮内膜症や多嚢胞性卵巣症候群(PCOs)の症状を抑制したり、卵巣がん、子宮体がんのリスクを下げるなどの副効用も期待できます5

ピルの副作用

ピルの副作用で最も懸念される副作用は「血栓症」です。血栓症は、血管内で血が固まってしまい、血管を詰まらせてしまう症状のことをいいます。血栓症のリスクは中用量ピルが低用量ピルよりも高く、同じ低用量ピルの中でも、配合されている黄体ホルモンの種類によってリスクが異なります。

低用量ピルの血栓症で死亡するリスクは、交通事故にあって死んでしまうというリスクよりも確率が低いことがわかっています。血栓症の危険性がある方を事前に問診票や診察で確認し、排除することでよりリスクを下げることが可能です。

また、ピルは卵巣がん、子宮体がん、大腸がんのリスクを下げるものの、乳癌、子宮頸がんのリスクを高める可能性があります。ピルを中止するとそのリスクは正常まで徐々に下がっていきますが、乳癌や子宮頸がんの既往がある方は飲むことはできません。また、当院では20代の方は子宮頸がん検診を2年に1回、30代の方は乳癌、子宮頸がん検診を毎年受けることをおすすめしています。

「肌のクリニック」では、ピルのメリット、デメリットの両方を説明して患者さんの同意を得たうえで処方しています。ピルの副作用について詳しくは、「ホルモン治療によるニキビ治療」のページをご参照ください。

ピルを飲めない方

  1. 男性の方
    男性の方へはホルモン治療を行うことはできません。
  2. 15歳未満の方
    骨端線が閉鎖して、身長が止まる可能性があります。
  3. 18歳未満の方
    18歳未満の方は初診時には保護者の方と同伴でなければ、薬の処方はできません。再診時はご本人だけでも診察可能です。
  4. タバコを吸われる方
    相互作用があるため、当院では必ず禁煙していただいております。
  5. ご妊娠中の方など
    妊娠中、授乳中、または1年以内に妊娠の予定がある方は、治療を受けることができません。
  6. BMIによる制限
    BMI(体重÷身長m2乗)が25を超えている方は、治療を受けることができません。
  7. 既往歴による制限
    高血圧、高脂血症、肝腫瘍、耳硬化症、抗リン脂質抗体症候群、血栓性素因、肺高血圧症、心房細動を合併する心臓弁膜症、心内膜炎、悪性腫瘍の既往がある方は、治療を受けることができない場合があります。
  8. 偏頭痛による制限
    前兆(目の前が暗くなる、キラキラする、視野が狭くなる等)のある偏頭痛がある方や、35歳以上で偏頭痛がある方は、治療を受けることができない場合があります。
  9. 異常性器出血による制限
    診断の確定していない異常性器出血がある方は、まず婦人科で検査を受けることをお勧めします。
  10. 定期検診の重要性
    半年に1度の定期受診と、副作用検査が必要となります。遠方の方には長めに処方することも可能ですので、診察時にご相談ください。定期的に当クリニックへ通うことが出来ない方は、お近くの他の病院での治療をおすすめします。

ピルでの避妊が難しい場合は、ミニピルでの避妊をおすすめしておりますので、「ミニピル処方外来」のページをご覧ください。

ピルの料金

  1. 最大6シートまで処方可能です。
  2. 価格は避妊目的のためのピルの料金です。ニキビ治療の場合は、初診料、使用するピルの種類が異なりますのでご注意ください。
  3. 初診時、その後は6ヶ月に1回の血圧・体重測定・血液検査が必要です。血栓症(D-ダイマー)検査は、血栓症の症状が疑われた場合にのみ必要です。
  4. 再診の方は「遠隔診療(オンライン処方)」もご利用可能です。
項目価格(税別)
初診料3,500円
再診料1,500円
薬代ラベルフィーユ
1シート 1,980円
マーベロン
1シート 1,760円
マーシロン(超低用量)
1シート 2,260円
検査料血液検査(6ヶ月毎)
2,680円
血栓症検査(必要時)
1,280円
尿検査(初回のみ)
960円
  1. 富士製薬工業株式会社 “ラベルフィーユを服用される患者さんへ” https://www.labellefille.info/ アクセス2020.05.16
  2. Beaber EF, (2014) “Recent oral contraceptive use by formulation and breast cancer risk among women 20 to 49 years of age.” Cancer Res. 2014 Aug 1;74(15):4078-89. doi: 10.1158/0008-5472.CAN-13-3400. PMID: 25085875
  3. van Hylckama Vlieg A, (2009) “The venous thrombotic risk of oral contraceptives, effects of oestrogen dose and progestogen type: results of the MEGA case-control study.” BMJ. 2009 Aug 13;339:b2921. doi: 10.1136/bmj.b2921. PMID: 19679614
  4. Hatcher RA, (2011) “Contraceptive Technology” 20th Edition. ISBN-13: 978-1597080057
  5. 日本産婦人科学会 (2017) “低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合 ガイドライン(案)

ご予約・お問い合わせ

※遠隔診療は12月24日(木)までのものは年内に発送、それ以降のものは1月6日(水)の発送となります。
●高円寺院 TEL 03-5913-7435
月~土 10:30-13:30/15:30-18:30 休診:日 / 祝
年末年始休暇:12月27日~1月3日
●麹町院  TEL 03-6261-7433
平日 11:00-14:00/16:00-19:00 土日 10:00-13:00/15:00-18:00 休診:祝日
年末年始休暇:12月28日~1月4日
※完全予約制となっております。
※医学的なご質問等は別途「電話再診料」を頂きますのでご了承ください。