
ロゼックスゲル / メトロニダゾールゲルは、有効成分メトロニダゾールを0.75%配合した酒さ治療用の外用薬です。抗菌・抗炎症作用により、酒さの赤みや炎症を改善します。
肌のクリニックでは、国内承認薬のロゼックスゲルとお得なジェネリック薬のメトロニダゾールゲルを取り扱っています。
- ロゼックスゲルは保険適用薬ですが、当院では自費での処方となります。保険診療をご希望の方は、お近くの皮膚科にご相談ください。
- メトロニダゾールゲルはロゼックスゲルのジェネリック医薬品で有効成分は同一ですが、酒さに対しては適応外処方となり医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
ロゼックスゲル 15g 2,420円(税込) メトロニダゾールゲル 50g 4,730円(税込) |
内容量 / 15g / 50g |
使い方 / 1日2回、朝晩の洗顔後、スキンケア前に患部に塗布してください。 |
使用期限 / 未開封:表記通り 開封後:3ヶ月 ※直射日光や高温多湿な場所を避けて保管してください。 |
有効成分 / メトロニダゾール0.75% |
ロゼックスゲル/メトロニダゾールゲル|酒さの基本治療に使われる外用薬
メトロニダゾール0.75%配合のロゼックスゲルは、2022年に国内で酒さの治療薬として承認され、軽度から中等度の酒さに効果的な治療薬として確立されています。
▶酒さ治療について詳しくは:酒さ・赤ら顔の治療
メトロニダゾールの酒さに対する効果
メトロニダゾールゲルは、丘疹膿疱型酒さや紅斑毛細血管拡張型酒さに対して有効性が確認されており、1日2回の使用で丘疹(ブツブツ)や紅斑(赤み)の有意な減少が報告されています。軽度から中等度の酒さに対する標準的な治療薬として長年使用されてきました。
抗炎症作用とニキビダニ(デモデックス)に対する抗菌効果により、酒さの症状改善に寄与します。副作用が少なく、長期使用での安全性が確立されているのが特徴です。
ただし、イベルメクチンクリーム1%との直接比較試験では、メトロニダゾール0.75%よりもイベルメクチン1%の方が優れた有効性を示すことが報告されています。そのため、現在ではイベルメクチンクリームが第一選択薬として推奨されています。
ロゼックスゲル / メトロニダゾールゲルの使用方法
項目 | 内容 |
---|---|
使用頻度 | 1日2回(朝・夜の洗顔後、スキンケアの前に使用) |
使用量 | 額・鼻・両頬・あごに 小豆大ずつ(合計5箇所、薄く塗布) |
塗布方法 | 指先で薄く優しく均等にのばす。擦らずに優しく塗布。 |
注意点 | 目、唇、鼻の中、粘膜部分には塗らないよう注意 |
効果発現時期 | 通常3〜6週間で赤みやブツブツの改善が見られます |
維持療法 | 改善後は、1日2回→1日1回→2日に1回などで継続使用を推奨 |
安全性と副作用
メトロニダゾールゲルは、酒さの外用治療薬の中でも特に安全性が高いとされています。長期使用でも全身への影響はほとんどなく、重篤な副作用の報告は非常に稀です。
副作用として、皮膚の赤み・かぶれ・乾燥・ヒリヒリ感などの軽微な刺激症状が、約10〜15%の方に一時的に見られることがありますが、多くは使用を継続するうちに自然に改善していきます。
なお、妊娠中および授乳中の方は、安全性が確立していないため、念のため使用を中止いただいています。
ロゼックスゲル・メトロニダゾールゲルのよくある質問
- ロゼックスゲルとメトロニダゾールゲルの効果に違いはありますか?
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ロゼックスゲルとメトロニダゾールゲルの効果に違いはありますか? 有効成分はどちらもメトロニダゾール0.75%のため、効果に違いはありません。ロゼックスゲルは先発薬で15g入り、メトロニダゾールゲルはジェネリック薬で50g入りです。
- どれくらいで効果が現れますか?
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通常は3〜6週間で効果が現れます。丘疹膿疱型酒さでは比較的早期に改善が見られる一方、紅斑型では効果の実感までに6〜8週間程度かかる場合があります。
- 長期間使用しても大丈夫ですか?
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問題ありません。メトロニダゾールゲルは長期使用での安全性が確認されており、維持療法として継続的に使用することが推奨されています。
また、長期使用による耐性菌の問題は報告されていませんが、効果が頭打ちになるケースもあるため、定期的に医師による評価を受けることが推奨されます。 - ニキビの上から使用しても大丈夫ですか?
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使用して問題ありません。酒さとニキビは合併することが多く、メトロニダゾールは抗炎症作用により両方の症状改善に効果的です。特に丘疹膿疱型酒さにおいて有効性が報告されています。
- メトロニダゾールゲルはスキンケアの前と後、どちらがおすすめですか?
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有効成分を肌に届けるため、スキンケアの前がおすすめです。洗顔後、肌を完全に乾かしてから塗布し、その後保湿等のスキンケアを行ってください。
- メトロニダゾールゲルとイベルメクチンクリームは併用できますか?
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通常は単独で使用されますが、併用も可能です。併用する場合は、メトロニダゾールゲル→イベルメクチンクリーム→スキンケアの順番でご使用ください。
- 酒さ治療で複数の塗り薬を使うときの順番は?アゼライン酸との併用はできますか?
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以下の順番での使用が推奨されます。
- ブリモニジンゲル
- ロゼックスゲル
- アゼライン酸
- イベルメクチンクリーム
- 各種スキンケア(保湿など)
アゼライン酸との併用も可能です。アゼライン酸は、本来はスキンケアの前に塗布しますが、日本ではアゼライン酸が化粧品成分として扱われているため、刺激を避ける目的で「保湿後」に塗るよう案内されることもあります。
- 保険診療で処方してもらえますか?
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ロゼックスゲルは保険適用薬ですが、当院では自費診療となります。保険診療をご希望の場合は、お近くの皮膚科にご相談ください。
参考文献・サイト一覧
- Sharma A, Kroumpouzos G, Kassir M, Galadari H, Goren A, Grabbe S, Goldust M. Rosacea management: A comprehensive review. J Cosmet Dermatol. 2022 May;21(5):1895-1904. doi: 10.1111/jocd.14816. Epub 2022 Feb 14. PMID: 35104917.
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- 日本皮膚科学会 尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン 2023. https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/zasou2023.pdf