プラセンタとは

プラセンタとは「胎盤(たいばん)」のことです。

ヒトの胎盤から抽出されたエキスの有効成分を、プラセンタエキスと呼びます。プラセンタエキスを注射することにより、プラセンタが体内にとりこまれ、美容や疲れなどに効果を発揮します。

医療用に使われているプラセンタ注射薬は、メルスモンとラエンネックの2つの製剤が厚生労働省で医薬品として認可されています。いずれも日本国内の産婦人科で健康な母親から正常分娩で生まれた胎盤を使用して作られたものです。

プラセンタ注射はこんな方におすすめします

プラセンタには、様々な症状の改善や緩和に効果があることが報告されています。私自身もプラセンタ注射で、肌の若返り・疲労改善・痛みの軽減など、様々な恩恵を受けていますが、プラセンタ注射を受けている患者さんの声から、プラセンタ注射をおすすめできる方をまとめました。

  • 慢性的な疲れが気になる方
  • 肩こり、腰痛、ひざなどの関節痛をお持ちの方
  • スポーツを行う方で筋肉痛や筋肉疲労が抜けない方
  • 乾燥肌の方やアトピー性皮膚炎の乾燥を緩和したい方
  • 冷え性、生理不順、生理痛がひどい方
  • 更年期障害の症状がある方
  • シミ、くすみ、肌荒れが気になる方(予防美白効果)
  • 自律神経失調症、拒食症、不眠症の方
  • 肝機能が悪い方
  • 花粉症などのアレルギーをお持ちの方

*皮脂が多くなるため、一時的にニキビができやすくなる方がいます。
*効果の感じ方には個人差があります。

プラセンタ注射の種類

プラセンタ注射の種類には、ラエンネックとメルスモンの2つがあります。

疲れに効くのはラエンネック、美容に効くのはメルスモンと書かれているサイトもありますが、長年プラセンタの治療を行ってきた経験では、両者の効果に大きな違いはありません。

ラエンネックとメルスモン
ラエンネックメルスモン
人胎盤エキス量112mg / 2ml100mg / 2ml
添加物ペプシン(ブタ由来)・乳糖(ウシ由来)
PH調整剤
ベンジルアルコール
注射時の痛みやや強い弱い

1本(2 ml)あたりの胎盤含有量は、ラエンネックのほうがメルスモンよりも10%ほど多いため、当院ではラエネックをお勧めしています。

添加物として、ラエンネックにはpH調整剤と、製造工程中に使われているペプシンや乳糖が含まれています。メルスモンには添加物としてベンジルアルコールが0.03 ml含まれています。体質的にこれらの添加物にアレルギー反応を起こす方がいますので、痒みや発疹などが出現した場合は薬剤を変えた方がよいでしょう。

また、稀ですがラエンネックで頭痛が起こるという方がおり、その場合はメルスモンへ変更します。逆に、メルスモンで眠気が強く起こるといった場合には、ラエンネックへ変更します。

ラエンネックのほうがメルスモンよりも酸性度が高いため、注射時の痛みが強いというデメリットがあります。メルスモンはPHが中性近く、ベンジルアルコールという痛み止めの成分が含まれているため、注射時の痛みが少ないというメリットがあります。痛みに弱い方へはメルスモンを、そうでない方へは胎盤エキスの含有量が多いラエンネックをお勧めしています。

当院では毎回注射のたびに、ラエンネックかメルスモンをお選びいただけます。ご希望の製剤を受付でお申し出ください。

プラセンタ注射の量と頻度

以下は当院で推奨しているプラセンタ注射の「量」と「頻度」です。

最初の4週その後
プラセンタ注射週に2回
1回あたり3本
週に1回
1回あたり2~3本
プラセンタサプリ
(注射と併用)
毎日2~4粒(寝る前)

今までプラセンタ注射を受けたことはあるが、あまり効果を感じなかったという方は、注射の頻度と量、期間が足りていないことがほとんどです。「肌のクリニック」では、しっかりと効果を実感するために、最初の4週間は週に2回、1回あたり3本(3アンプル=6 ml)を注射します。4週間で効果を実感できる方が多いため、その後は効果を維持するために、1週間に1回、1回あたり2本~3本の注射をお勧めします。

上記のアンプル数以上に注射したとしても、打ちすぎになることはありません。一度に5アンプル(5本)や6アンプル(6本)打っていただいても良いのですが、プラセンタは一度に沢山打つよりも、こまめに分けて頂いた方が効果が持続します。ご自分の体調に合わせて、ご利用ください。

頻繁に通院できないという方でも最初の4週間は最低週に1回、1回あたり3本の注射をしてみてください。プラセンタは継続することが大切ですので、必ずしも当院で注射する必要はなく、お近くの皮膚科で注射を受けていただいても構いません。

また、注射と併せてプラセンタサプリの併用もおすすめです。当院が北海道の会社に依頼して製造している「非分解プラセンタサプリメント」を是非ご利用ください。

プラセンタ注射の安全性と副作用

プラセンタ注射は人胎盤エキスであり、非常に安全性が高いのが特徴です。

安全性

国内で過去60年以上にも渡って使用されているプラセンタ注射は、市販の風邪薬や頭痛・生理痛薬よりもずっと高い安全性があることは疑いの余地がありません。時々プラセンタ注射の副作用を過度に誇張して書いているサイトがありますが、そのほとんどが「注射は危険だからプラセンタのサプリメントにしましょう。」などという自社の健康食品の宣伝サイトです。消費者を装い、副作用を誇張して過度に不安を煽って、健康食品へ誘導するステマサイトに注意しましょう。

プラセンタ注射製剤はヒトの胎盤組織から作られますので、理論上は感染の危険性はゼロではありませんが、B型肝炎・C型肝炎・HIVなどの各種ウィルスのチェックや、酵素処理や高圧滅菌によりウィルスを完全に不活化させています。昭和31年から日本でプラセンタ注射の治療が開始されて以来、クロイツフェルト・ヤコブ病を含めて感染症の報告は一例もありません。

献血の制限

過去60年間もの間、国内で一例も感染症の報告はありませんが、厚生省が「ヒトの血液や組織を使用した治療を受けたものは、理論上感染の危険性がゼロではないため、献血ができない。」と一律に決めたこともあり、プラセンタ注射を一度でも受けると献血ができなくなってしまいます。これはプラセンタ製剤だけではなく、ヒトアルブミンや輸血を受けた方なども同様に制限されます。

時々、「自分の子供に血があげられなくなるのでは?」と心配される方がおられますが、親族間で輸血が行われることはありません。

親族間では遺伝子の差が少なくGVHD(移植片対宿主病)という免疫の危険な合併症を起こす可能性が高くなるため、親族間輸血は禁止されているからです。日本では1974年以降は、全面的に献血からの血液しか輸血できないようになり、親族間の輸血は一例も行われていません。

副作用

プラセンタ注射の主な副作用は、注射部位の内出血、疼痛、発疹、熱感、掻痒感、硬結です。

内出血はどんな注射や採血でも起こり得るもので、起こったとしても、長くて2週間程度で自然と色が薄くなり、治っていきます。

硬結は1~2日で消失しますが、同じ部位にばかり注射をしていると、稀に硬結が残ることありますので、気になるようであれば中止してください。当院では、毎回左右で部位を変更して注射をし、皮膚が硬くならないように予防しています。

稀にアレルギー症状(発疹、蕁麻疹、掻痒感、発熱)を起こすことがあります。また、さらに極稀ですが、アナフィラキシーショック(血圧低下、呼吸困難など)、急性肝障害が報告されています。この副作用も、過度に誇張して書かれているサイトがありますが、60年間で数例しか報告がなく、市販の風邪薬、漢方薬、解熱鎮痛剤などと比較しても、重篤な副作用が起こる確率は非常に低くなっています。

その他に、頭痛、閉経後の生理、軽微な生理不順や不正性器出血、女性化乳房、眠気、だるさ、体重増加が報告されています。頭痛はラエンネックで報告されていますので、気になる方はメルスモンへ変更することをおすすめします。眠気やだるさは自律神経の興奮を抑える作用のために起こりますが、通常1日で取れます。眠気を感じた際は、車、バイク、自転車などの乗り物の運転は控えてください。体重増加は、プラセンタが消化吸収を促進する作用があるためと言われていますが、極端に増えることはありません。

食品の例えで言うと、小麦や乳製品アレルギーの人が、誤って小麦や乳製品を口にすればアナフィラキシーショックなどの重篤な副作用が起こり、最悪の場合死んでしまうことがあります。しかし、だからと言って「小麦や乳製品は危険である。」という結論にはならないはずです。

どんな薬や健康食品でも、体質によって合う合わないはありますので、100%安全なものはありませんが、数多くの医薬品の中で、プラセンタの安全性が非常に高いことは確実です。

プラセンタ注射料金

当院ではプラセンタ注射をお安い価格に設定させていただいています。

注射を初めて受けられる方は、医師による診察と説明が必要です。別途初診料が3,500円(通院中の方は1,500円)がかかりますが、2回目以降から注射のみご希望の方は、診察料はかからず、ご予約も不要です。診療時間内にいつでもお越しください。

ラエンネック・メルスモン価格(税別)
1本 (2cc)900円
2本 (4cc)1,500円
3本 (6cc)2,100円
4本 (8cc)2,600円
5本 (10cc)3,100円
6本 (12cc)3,600円

プラセンタ注射のよくある質問

有効性の報告があるものを記載していますが、症状の改善には個人差があり、エビデンスが明確でないものも多くあります。補助的な治療であり、標準治療の代替えをするものではありませんので、過度な期待をする患者さんへはおすすめしません。

肌に関する作用

シワ・たるみ・くすみ・シミの予防、美白、乾燥肌

体に関する作用

慢性疲労、頭痛、肩こり、腰痛、関節痛、眼精疲労、ドライアイ、冷え性、肝機能障害

婦人科系疾患に関する作用

生理痛の緩和、更年期障害(めまい、発汗、動悸)の緩和、卵巣機能の安定化、母乳促進作用

精神に関する作用

自律神経失調症、うつ、不眠症、意欲低下

自己免疫疾患の症状の緩和

リウマチ(関節痛の緩和)、シェーグレン症候群(ドライアイ、乾燥肌の緩和)、アトピー性皮膚炎(乾燥肌の緩和)、クローン病・潰瘍性大腸炎(消化器症状の緩和)

*肌の若返りで皮脂分泌量が多くなり、ニキビができやすくなる方もいます。通常はニキビが出来ても一過性です。

症状が改善してきたら、徐々に頻度を落とし、維持できる量で長期間続けることをお勧めしています。

安全性が非常に高い製剤ですので、副作用がない方は、年単位~数十年単位で注射しても問題ありません。

プラセンタ注射を受けると献血ができなくなるため、自分の子供が交通事故などにあって輸血が必要な場合に、自分の血をあげられなくなるのではないか、と心配するお母様がいらっしゃいます。結論から申し上げると心配無用です。

その理由として、親族間では遺伝子の差が少なくGVHD(移植片対宿主病)という免疫の危険な合併症を起こす可能性が高くなるため、親族間輸血は禁止されているからです。日本では1974年以降は、全面的に献血からの血液しか輸血できないようになり、親族間の輸血は一例も行われていません。

病院には日赤からウイルスチェックなどに全て合格した輸血用血液が保存されており、もしも病院に血液が保存されていなくても、各地の日赤に連絡すると短時間で輸送されます。海外や僻地で現地に輸血用の血液がなく、なおかつ緊急の場合でも、GVHDの危険性から、親族の血液を使うことはありません。病院に来ている他の方や、病院職員から血液を提供してもらい輸血を行います。

自分の大切な友達が事故にあったら私の血は使えないのでしょうか?というご質問もありますが、病院に輸血用の血液がなく、日赤からも血液が届かず、他に献血してもらえる人がいない非常事態で、どうしても血液が必要な場合は、本人の同意が得られれば輸血は可能です(そんな状況はほとんどないと思いますが)。

プラセンタの治療にあたって厚生省が言わんとしていることは、「国内では昭和31年からの過去60年間、だれ一人としてプラセンタが原因で感染症を起こした患者はいないが、理論上は、新型の感染症やプリオンなどの感染症の伝搬を100%完全に否定できないから、献血はやめておいてね。」ということです。これはプラセンタだけではなく、全ての生物製剤に言えることですので、アルブミン(ヒトのタンパク質)などの治療を過去に受けた方も当てはまりますし、過去に輸血を受けた方も献血はできません。

毎年10万人あたり3人~8人の方が交通事故で亡くなっていますが、外に出ることを怖がる方はほぼいません。毎年日本では受動喫煙で1万5千人(10万人あたり11.8人)が亡くなっていますが、タバコの煙を気にしない方もいます。しかし、そういう方でも、過去60年間1度も感染症を起こしたことのないプラセンタ製剤を怖がる方がおられます。身近に処方されている風邪薬や抗生物質、解熱鎮痛剤が引き起こす重度の副作用(アナフィラキシーショックやスティーブンスジョンソン症候群)は怖がらないのに、プラセンタ製剤の副作用を過度に怖がる患者さんもいます。

プラセンタという治療が人の胎盤を使用したものであり、なおかつ保険治療で認められていないため(更年期障害や肝障害には保険適応です)、身近に認知されていない、情報を正しく知られていない、ことが原因であると考えられます。

臓器移植にあたっては、提供を受ける側がそのリスクを認識しており、リスクよりもメリットのほうが大きいという認識であれば、プラセンタ治療をしている方からの臓器提供は可能です。実際に臓器提供者が見つかって、仮にその臓器提供者が過去にプラセンタ治療を受けていたからと言って、臓器移植を拒む方はまずいらっしゃらないでしょう。

プラセンタ注射は豊富に成長因子や栄養素が含まれているため、太るという方がいます。

医学的に因果関係がはっきり証明されたわけではありませんが、報告されていることとして、プラセンタ注射は消化機能を高め、骨密度や肌の保水量を上げるため、その分の体重が増える可能性はあります。逆に、体が若返り、基礎代謝があがるため、痩せやすくなる方もいます。

当院では何年もプラセンタ注射を受けている患者さんが数多くいますが、注射によって太りやすくなったという方はほとんどいません。

太りやすくなる原因は、食生活や運動などの生活習慣や、加齢のほうが重要な要素を占めていると考えられます。プラセンタを打ち始める年代は、疲れや肌の衰えを感じてくる30代~40代以降の患者さんが多いため、ちょうど太りやすくなる年代でもあり、そのことも関係していると考えられます。

プラセンタの顔への注射は、当院では行っておりません。お尻、もしくは二の腕への皮下注射のみとなりますのでご了承ください。

プラセンタ注射と相互作用がある薬剤はありません。持病で他の薬剤を服用している場合や、他の注射を受けている場合でも、問題なく受けることができます。

注射当日にシャワーや入浴をしていただいても問題ありません。副作用や止血などを見るため、注射後1時間程度空けてから、シャワーや入浴をするようにしてください。当院ではプラセンタ注射を極細い針で打っており、1時間経っていれば、傷口は完全に閉じていますので、そこから感染を起こすことはありません。止血テープも30分後に剥がしていただいて構いません。

お酒や運動等、特に制限はありませんが、プラセンタ注射後に強い眠気を感じた場合は、乗り物の運転はお控えください。

当院では、念のためご妊娠中のプラセンタ注射を中止させていただいております。授乳中は受けることが可能です。

ご予約・お問い合わせ

※遠隔診療は12月24日(木)までのものは年内に発送、それ以降のものは1月6日(水)の発送となります。
●高円寺院 TEL 03-5913-7435
月~土 10:30-13:30/15:30-18:30 休診:日 / 祝
年末年始休暇:12月27日~1月3日
●麹町院  TEL 03-6261-7433
平日 11:00-14:00/16:00-19:00 土日 10:00-13:00/15:00-18:00 休診:祝日
年末年始休暇:12月28日~1月4日
※完全予約制となっております。
※医学的なご質問等は別途「電話再診料」を頂きますのでご了承ください。