肌のクリニックでは、安全性の高いミニピルの処方を行っております。

ミニピルとは

ミニピル

通常のピルは、女性ホルモンと黄体ホルモンが一緒に配合された薬剤ですが、ミニピルは、黄体ホルモンのみで、女性ホルモンを含有していないピルのことです。

ミニピルは、黄体ホルモンであるプロゲストーゲン単独で作用を発揮するピルのため、Progestogen-Only Pill(プロゲストーゲン・オンリー・ピル)、略してPOP(ポップ)とも呼ばれています。正しく飲んだ場合の避妊率は99%以上であり、ピルと同等の避妊効果を有します。

ミニピルの特徴

ミニピルのメリットは、女性ホルモンが全く入っていないため、血栓症のリスクを有意に高めることはありません。ピルが飲めない肥満の方、35歳以上で偏頭痛持ちの方、喫煙者の方、授乳中の方でも安全に服用でき、非常に有用なお薬です。

一方デメリットとして、不正出血が起こりやすいこと、毎日同じ時間に内服をする必要があることが挙げられます。

ミニピルの避妊効果

ミニピルの避妊率は低用量ピルと同等で、99%以上です。ただし、これは毎日規則正しく服用を守った場合です。

飲み忘れがあったり、時間を守れなかったりした場合では、ミニピルを飲んでいる女性のうち1000人中70人~80人が妊娠をしています。92%~93%の避妊率です。つまり、きちんと飲めば低用量ピルと同等の避妊効果を得られますが、用法をしっかりと守る必要があります。

ミニピルの副作用

ミニピルは非常に安全なお薬ですが、以下の副作用が報告されています。

不正性器出血

ミニピルは、ホルモン量が少ないために、どうしても不正性器出血が起こりやすくなります。飲み始めの数月間は、ほとんどの方で不正性器出血が起こります。休薬期間がないため、生理(消退出血)が起こらなくなる方が多いのですが、不定期に少量の出血が起こる方もいます。

いずれも異常ではありませんが、人によっては煩わしく感じるかもしれません。出血があっても避妊効果は低下しませんので、ご安心ください。

乳がんのリスク

ミニピル(プロゲステロン単独のピル)は、いくつかの研究で乳がんのリスクを有意に増加させないことが報告されていますが1、プロゲステロン単独のピルでも、わずかながらリスクが増加する可能性が報告されています(複合ピルより低いリスク)2 3

日本人の12~15人に1人乳がんにかかる時代ですので、ミニピルやピルの内服の有無に関わらず、30代からは1年に1回の乳がん検診をおすすめします。

子宮頸がんのリスク

子宮頸がんのリスクについては、ミニピル(プロゲステロン単独のピル)やミレーナなどのプロゲステロンのみの子宮外避妊具についての疫学的データはありませんが、プロゲステロン単独の避妊注射(メドロキシプロゲステロン酢酸エステル、ノルエチステロンエナンテートの注射薬)でわずかですがリスクが高くなったという報告があります7

子宮内膜がんのリスク

プロゲステロン単独のピルやプロゲステロン単独の避妊注射で子宮内膜がん(子宮体がん)のリスクが低下したことが報告されています4 5 6

血栓症のリスク

ミニピルが血栓症のリスクを有意に増加させるという報告はありませんが、わずかながら増加する可能性があります(低用量ピルよりも低いリスク)。

10%以下の方に起こり得る副作用

気分変調、抑うつ、性欲減退、頭痛、吐き気、ニキビ、乳房痛、不定期の出血、体重増加

1%以下の方に起こり得る副作用

膣感染症、コンタクト挿入時の違和感(困難感)、脱毛、月経痛、卵巣のう胞、倦怠感

0.1%以下の方に起こり得る副作用

皮膚の発赤、蕁麻疹、結節性紅斑

ホルモン剤は太りやすくなるのでは?と心配される方もいますが、ミニピルに含まれるホルモン量は、低用量ピルと比べても僅かであり、あまり気にする必要はありません。ミニピルを飲む年代の方は、太りやすくなる時期に差し掛かっていることもあり、基礎代謝の低下や生活習慣などのほうが要因になることが多いのが実情です。

重篤な副作用は極めてまれで、低用量ピルと同様に安全性が高い薬と考えられています。副作用のことで何か気になることがございましたら、診察の際に医師にご相談ください。

ミニピルとノアルテンの違い

ノアルテンは、無月経や月経周期異常の治療に用いられる製剤であり、本来避妊目的の製剤ではないため、ミニピルとは用途が異なります。

ノアルテンの黄体ホルモン量はノルエチステロン換算で5000μgです。それに対して、ミニピルのセラゼッタ(デソゲストレル75μg)は675μgであり、ノアルテンはミニピルの7倍以上の黄体ホルモンが含まれています。

黄体ホルモン製剤を1日5000μg以上飲んでいる場合、血栓症のリスクが有意に上昇することが報告されているため、ノアルテンは避妊目的には適さず、避妊のためには専用のミニピルを服用することをおすすめします。

ミニピルが飲めない方

以下の方はミニピル(セラゼッタ)を飲むことができない場合があります。詳しくは医師にご相談ください。

  1. 過去にデソゲストレル配合の薬(マーベロン、ファボワール等)でアレルギーを起こした方
  2. 乳糖不耐症、乳糖アレルギーのある方(セラゼッタには乳糖が含まれています)
  3. 血栓症の既往がある方
  4. 乳がんや子宮頸がんなどの悪性腫瘍の既往、重篤な肝障害の既往がある方
  5. 原因不明の性器出血がある方、異所性妊娠の既往がある方
  6. ポルフィリン症の方

その他、血栓症のリスクが非常に低い薬剤のため、喫煙者でもミニピルを飲むことは可能ですが、タバコ自体に様々なリスクがあるため、当院では禁煙をお勧めしております。

ミニピルの料金

  1. 最大6シート(特別な事情がある場合12シート)まで処方可能ですが、当院では6ヶ月に1回の血圧・体重測定・血液検査(検診でも代用可)をおすすめしています。
  2. 初診時、その後は6ヶ月に1回の血圧・体重測定・血液検査(検診でも代用可)をおすすめしています。
  3. 再診の方は「遠隔診療(オンライン処方)」もご利用可能です。
項目価格(税込)
初診料3,850円
再診料1,650円
薬代セラゼッタ1シート
28日分 2,728円
検査料血液検査(必要時)
2,948円
尿検査(初回のみ)
1,056円

ミニピルのよくある質問

ミニピルとは、女性ホルモンを含まず、黄体ホルモンであるプロゲストーゲン単独で作用を発揮するピルです。

Progestogen-Only Pill(プロゲストーゲン・オンリー・ピル)、略してPOP(ポップ)とも呼ばれています。正しく飲んだ場合の避妊率は99%以上であり、ピルと同等の避妊効果を有します。

ミニピルは避妊目的で開発されたお薬ですので、もちろん処方可能です。また、その他月経困難症やニキビや薄毛治療目的にも処方しております。

生理の初日から5日目までの間にミニピルを飲みだした場合は、排卵のタイミングとずれている関係上、飲んだその日から避妊効果を得ることができます。その他の日から飲んだ場合でも、飲み始めて1週間経てば避妊効果が得られますので、最初の1週間だけ他の避妊方法を併用してください。

当院では初診時にに血圧測定・問診・血液検査を行います。その後異常がなければ、6ヶ月に1度の血液検査・血圧測定・体重測定で十分です。血液検査は、検診でも代用可能です。

ミニピルと一緒に飲んではいけない薬は、基本的には低用量ピルと同じです。ただし、血栓症のリスクがほとんどないことから、低用量ピルと相性が悪かったトラネキサム酸(肝斑、シミの治療薬)とも一緒に飲むことが可能です。

ミニピルは、下記の薬とは一緒に飲むと作用が減弱する可能性がありますので、ご注意ください。

  • セント・ジョーンズ・ワート(セイヨウオトギリソウ)
  • 抗HIV薬・抗結核薬・C型肝炎治療薬
  • 抗てんかん薬(代表的な商品名:テグレトール、ラミクタール、アレビアチン、ヒダントール、フェノバール、プリミドン、トピナ、デパケン、バレリン、エピレオプチマル、ザロンチン)
  • 肺高血圧治療薬(代表的な商品名:トラクリア、ボセンタン錠)
  • 活性炭(体表的な商品名:クレメジン)

ミニピルとアルコールとの相互作用はありませんので、一緒に飲んでも大丈夫ですが、薬を飲む際は水で飲んでください。過度な飲酒は肝臓に負担をかけるためお控えください。

ミニピルのみ忘れ

①気づいた時点で飲み忘れた1錠を服用いたします。次の錠剤は通常の服用時間に飲んでください。

②気づいた時点で2錠服用し、次の錠剤は通常の服用時間に飲んでください。

ミニピルは12時間以上ずれた場合は、避妊効果はなくなります。12時間以上ずれたときは、1週間はコンドームなどの他の避妊方法を併用してください。

機内持ち込み手荷物(Carry on baggage)でも、預け入れ荷物(Check in baggage)でも持っていくことができます。

英文の診断書や証明書が必要な場合は、1通あたり5000円(税別)かかりますのでご了承ください。

24時間周期で飲むことが理想ですが、6時間~12時間以内のずれであれば気にしなくても大丈夫です。時差がある場合、日本の時刻がわかる時計やスマートフォンを持参して、日本で飲んでいた時刻と同じ時刻に飲むようにしてください。日本で飲んでいた時刻が現地の真夜中にあたる場合、数時間ずらして起きている時間に飲むようにしてください。

ミニピルを飲んで4時間以内に下痢や嘔吐をしてしまった場合、もう1錠飲み、その次の錠剤は、通常の服用時間に飲みます。ずれが12時間以内に収まるようであれば、安全に避妊できています。

ずれが12時間以上になったり、下痢や嘔吐が続いている場合は、病状回復後7日間までは、性交の際にコンドームなどの避妊方法を併用してください。

ミニピルを中止後、ほとんどの方が3ヶ月以内にご自分の生理が来ます。3ヶ月以上経過しても生理が来ない場合、妊娠していないことを確認して、婦人科を受診してください。

  1. Marsha Samson, “Progestin and Breast Cancer Risk: A Systematic Review” Breast Cancer Res Treat. 2016 Jan; 155(1): 3–12.Published online 2015 Dec 23. doi: 10.1007/s10549-015-3663-1 PMID: 26700034
  2. Collaborative Group on Hormonal Factors in Breast Cancer, “Breast cancer and hormonal contraceptives: collaborative reanalysis of individual data on 53 297 women with breast cancer and 100 239 women without breast cancer from 54 epidemiological studies” Lancet. 1996 Jun 22;347(9017):1713-27. doi: 10.1016/s0140-6736(96)90806-5. PMID: 8656904
  3. A A Kubba, “Breast cancer and the pill” J R Soc Med. 2003 Jun; 96(6): 280–283.doi: 10.1258/jrsm.96.6.280 PMID: 12782692
  4. E Weiderpass, “Use of oral contraceptives and endometrial cancer risk (Sweden)” Cancer Causes Control. 1999 Aug;10(4):277-84. doi: 10.1023/a:1008945721786. PMID: 10482486
  5. A M Kaunitz. “Depot medroxyprogesterone acetate contraception and the risk of breast and gynecologic cancer” J Reprod Med. 1996 May;41(5 Suppl):419-27. PMID: 8725705
  6. Alfred O Mueck, “Hormonal contraception and risk of endometrial cancer: a systematic review” Endocr Relat Cancer. 2010 Sep 23;17(4):R263-71. doi: 10.1677/ERC-10-0076. PMID: 20870686
  7. ”International Collaboration of Epidemiological Studies of Cervical Cancer. ”Lancet 2007; 370: 1609–21
  8. CERAZETTE®-Medsage, https://www.medsafe.govt.nz/consumers/cmi/c/cerazette.pdf

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