AGA治療に保険は効きますか?

AGA治療では、承認薬・未承認薬を含めて、日本での保険適用はなく、すべて自費診療となります。

育毛剤では、AGAは治らないのでしょうか?

市販されている育毛剤でAGAは100%治りません。育毛剤は「化粧品」もしくは「医薬部外品」に分類されています。医薬品ではありませんので、発毛してAGAを治す効果はゼロと考えて間違いありません。

現在市販されている医薬品で、発毛効果が認められているものは、医薬品成分の「ミノキシジル」を配合している「リアップ」だけです。AGAは男性型脱毛症という疾患ですので、治療効果があるものに関してはすべて「医薬品」扱いとなります。医薬品は「人体への効果があるもの」、医薬部外品や化粧品は「人体への効果がないもの、またはあっても非常に緩徐なもの」と規定されています。

もしも、育毛剤でAGAが治るのであれば、ミノキシジルやプラセボとの比較試験を行って、医薬品として申請し、効果効能を堂々と謳えばよいのです。ミノキシジルの売上は、国内だけで毎年100億円以上ですから、その市場を奪うことができます。しかし、実際には効果はないか、あったとしても非常に乏しく、医薬品として申請するまでに至りません。

特に、近年インターネットで大々的に広告を打っている育毛剤は、薬機法違反に完全に違反して宣伝しているものが多数あります。自社の公式サイトで効果効能を謳うと行政処分が下されるため、外部のサイトや消費者を装ったサイトで、嘘の効果効能を宣伝するというやり方も横行しています(いわゆるステマサイト)。消費者や患者さんは、決して騙されないようにご注意ください。

私の薄毛の原因は本当にAGAでしょうか?

男性の場合、思春期以降から髪が抜け始め、頭頂部や額の生え際から進行する薄毛は、そのほとんどがAGA(男性型脱毛症)と言えます。特に、両親や兄弟、祖父母に髪の薄い人がいる場合は、より確実性が高くなります。

ただし、ご家族に薄毛の方がいないケースでも脱毛している部位によって、AGAという診断が下されるケースも多数あります。

AGA以外にも、ストレスや疲労、過度なダイエットや睡眠不足などが原因であるケースもあります。抗がん剤やステロイド剤による薬剤性脱毛症、甲状腺疾患やクッシング症候群などのホルモン異常による脱毛症、内臓疾患による脱毛症もありますが、頻度は高くありません。

これらの脱毛症の場合は、脱毛以外に様々な症状が出てきますし、脱毛の部位や薄毛の進行の仕方がAGAとは異なるため、診断は比較的容易にできます。

私のAGAは必ず良くなりますか?

治療の効果には個人差があり、100%治るとは言い切れません。

AGAの標準治療で使うミノキシジル5%外用剤の男性における1年間の治療成績は、軽度の改善例まで含めると有効率は90%以上です。著効例(著しく改善した)だけに絞ると、有効率は12%と下がります。

フィナステリド1 mgの内服治療では、1年間で、軽度改善以上が58%、不変が40%です。AGAは進行性の疾患のため、不変(進行を止める)でも有効性があると判断されるため、改善と不変を併せると、有効率は98%になります。著効例(著しく改善した)だけに絞ると、有効率は頭頂部で6%、前頭部で2%となります。

100%必ず良くなるとは言えないものの、上記のように90%~98%の有効率が証明されています。著効例に絞ると確かに効果は限定的となりますが、発毛に作用するミノキシジルと、脱毛を抑制するフィナステリドを併用することによって、さらに有効率はあがります。

標準的治療でも効果が乏しい場合は、当院ではフィナステリドよりも臨床成績が優れているデュタステリドや、現存する治療薬で最も効果が高いミノキシジルの内服薬(ミノキシジルタブレット)を処方することが可能です。

治療を組み合わせることによって、ほとんどの患者さんは効果を実感できますが、重症度が高い方(ほとんど毛根が残っていない方)は効果を得られないケースもあります。また、AGAの進行度が早い方の場合、薬で最初は効果があっても、数年すると薬の抑制以上にAGAが進行して、徐々に薄毛が進んでしまう方もいます。

治療をやめると元に戻ってしまいますか?

AGA治療は、中止するとおおよそ数ヶ月~1年程度で元の状態に戻ります。薬はあくまで発毛させて、進行を止めているだけであり、根本的にAGAを完治させるわけではありません。

また、治療中でも潜在的な加齢は進んでいますので、例えば30歳から40歳まで、10年間治療を継続して毛髪が保たれていた場合でも、治療を中断すると30歳の状態へ戻るわけではなく、40歳の状態へ戻ります。

他院のカウンセリングで、「一度生えたら一生モノ」、「毛が増えてきたら、お薬を減量して中止に持っていきましょう」などと誤った説明を受けることがあるようですが、「AGA治療は、薬を飲んでいる間だけしか効果がない」ということを念頭に置く必要があります。

標準治療と強力治療のどちらを受けるべきですか?

あくまで患者さんの希望によります。

薄毛を気にする度合いには個人差があり、同じ進行度だとしても、非常にストレスに感じる方もいれば、全く気にしない方もいます。そのため、どれくらいまで改善させたいかによって治療を決定するのが良いでしょう。

標準治療の場合は、進行を止めて現状を維持するという効果を認めますので、これ以上進行したくないという方に適しています。また、薄毛が頭頂部に限局している場合や軽度の場合は、標準治療でも十分に改善が見込めます。

強力治療の場合は、前頭部やM字部分の改善率が標準治療よりも高いため、主に前頭部やM字の脱毛に悩む方や、進行度が高い方である程度しっかりと髪の毛を戻したいという方は選択されるのが良いでしょう。

それぞれの治療内容については、「AGAの標準治療」と「AGAの強力な治療」のページをご覧ください。

無料カウンセリングはありますか?

チェーン展開しているAGAクリニックのほとんどでは、カウンセラーを置いていますが、「肌のクリニック」ではカウンセラーを常駐させておりませんので、すべての患者さんに対して診察時に医師が対応しております。

そのため、無料カウンセリングを設けておらず、ご相談のみの場合でも初診料がかかりますので、ご了承ください。

できるだけ副作用の少ない薬で治療を受けたいのですが

AGAは長期に渡って治療が必要な疾患です。そのため、強い副作用がある治療をできるだけ避け、安全性の高い治療から開始していく必要があると考えています。特に、AGAを発症して間もない患者さんや、軽症の患者さんは、標準治療や、外用剤のみでも一定の効果が出ますので、副作用の少ない治療から開始するのは良い選択です。

また、最初からしっかりと髪を生やしたいという理由で、強い治療を希望された患者さんに対しても、十分に効果が得られた段階で、維持できるレベルまで薬の用量を落としたり、薬の種類をより安全性の高いものへ変更したりといったこともできます。ただし、薬の量を下げれば、それだけ抜け毛は増えていくことは注意しなければなりません。

ある程度進行してしまったり、現状の薬で効果が得られていない場合は、強い薬でないと維持・改善ができないケースもあります。その際には、詳細に副作用について説明して、患者さんの希望を聞いた上で治療方針を決定していきます。AGAに使用される薬は、総じて安全性の高いものが多いのですが、それでも、時には重篤な副作用を起こす危険性があります。

AGAは、生活習慣病やガンのように健康上のリスクがあるわけではありません。そのため、AGAの治療を受けるかどうかはAGAが改善するメリットと、薬の副作用のデメリットを天秤にかけて、患者さん本人に決めていただく必要があります。

このくらいの進行度なら、この薬を使用するのが良いといったような、医学的な指針は示すことはできますが、それを必ず実行しなければならないということではありません。どんな薬でも副作用がない薬はありませんので、リスクとメリットとを天秤にかけて、治療を受けるかどうかを決める必要があります。

治療期間と通院頻度を教えてください

特にご希望がない場合、標準治療、強力治療とも、初診時は2ヶ月分のお薬をお出しします。その後は、4ヶ月分のお薬を処方し、6ヶ月目に写真撮影をして効果を判定します。

ご不安な方は1ヶ月毎にご来院していただいても構いませんし、お忙しい方は最大6ヶ月分までまとめてお薬を処方することも可能です。一部の医薬品を除いて、遠隔診療もご利用いただけますので、診察時にご相談ください。

AGA治療は、止めると元に戻ってしまうため、ご自分が気にならなくなる年齢まで飲んでいただくというのが、治療期間の一つの目安となります。

AGAの遺伝子検査は必要ですか?

AGA遺伝子検査で「AGAリスクが低い」という結果でも、AGAを否定する根拠には全くなりません。詳しくは、AGAブログの「AGA遺伝子検査の信憑性」のページをご覧ください。

子作り中に治療を受けることは可能ですか?

フィナステリド、デュタステリドについては、精液の質低下(精子濃度減少、無精子症、精子運動性低下、精子形態異常等)が報告されているため、原則フィナステリドは妊活1ヶ月前、デュタステリドは妊活6ヶ月前に中止していただいています。ミノキシジルタブレットは、内服薬であるため、念の為1ヶ月前に中止して頂いております。

外用薬であるミノキシジルローションとニナゾルシャンプーは、子作り中にご使用いただいても問題ありません。

男性医師と女性医師を選べますか?

各医院のご案内に担当医表を載せておりますので、そちらで確認してください。男性医師は青文字、女性医師は赤文字となっています。

学会や休暇で担当医が事前の予告なく変わることがございますので、ご了承ください。

育毛メソセラピーは必要ですか?

育毛メソセラピーは必ずしも必要ではありません。それは、以下の理由によります。

効果が一定ではない

育毛メソセラピーで使用される薬剤は、主に、以下の4つが使用されています。

  1. スペイン・メソライン社製の「MESOLINE HAIR(メソラインヘアー)」
  2. アメリカのBenev(ベネブ)社製の「Benev(ベネブ)」
  3. 韓国Prostemics社が製造しているヒト脂肪幹細胞培養上清に、米Finningan Pharma社製の育毛剤であるmesoHAIRを混ぜ合わせて作った「HARG(ハーグ)」
  4. 化粧品会社製造の「FGF7(ヒトオリゴペプチド-5)」

クリニックによっては、これらにミノキシジルやフィナステリドを混ぜてオリジナルカクテルとしている場合もあります。

施設によって使用する薬剤はバラバラであり、効果も一定ではなく、しっかりとしたエビデンスはありません。私の経験と見解では、上記のどれもが確たる効果に乏しく、お勧めしていません。

効果が持続しない

クリニックが誇大広告しているほどではありませんが、成長因子製剤などは一定の患者に対して効果を認めます。しかし、その場合でも治療を止めると効果がなくなってしまい、数ヶ月で元通りになります。

中には効果の維持が認められるケースも有るのかもしれませんが、私の経験上は、育毛メソセラピーを中断しても治療効果が持続しているという患者さんに、一人も出会ったことがありません。

内服薬の効果と区別できない

育毛メソセラピーを行っているほぼ全例の患者さんに、内服薬が一緒に処方されます。それは、育毛メソセラピー単独では、しっかりと髪を生やす効果に乏しく、エビデンスがないからに他なりません。

治療効果が出てきたとしても、内服薬の効果か、育毛メソセラピーの効果が判断しづらく(ほとんどが内服薬の効果なのですが)、あくまで補助的な治療と考えたほうが良いでしょう。

抱き合わせ商法

育毛メソセラピーは高額で、多くのクリニックで1回の施術料金が5万円~10万円の価格設定がなされています。AGAの治療は継続しなければ意味がないため、継続可能な値段とは言えません。

本来AGAは内服薬のみで十分に治療が可能なはずですが、無資格のカウンセラーが「育毛メソセラピーが一番大切な治療なので、これを組み込まないと意味がありませんよ。」と嘘の説明を行い、年間80万の高額なローンを組ませるところもあるようです。

自費診療のため、正しい説明を受け、補助的な治療であることを認識して費用を支払うのであれば、育毛メソセラピーをやるかやらないかはご自由です。しかし、医療提供者側から患者側へ、医学的に正しい説明が不十分なように感じます。

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