ミノキシジルタブレットとはどのような薬ですか?

ミノキシジルタブレット(通称ミノタブ)は、発毛剤であるミノキシジルの内服薬(飲み薬)です。ミノキシジルタブレットはもともと、1960年代にアップジョン社(現ファイザー)が、その血管拡張作用から高血圧の治療薬として開発しました。ミノキシジルタブレットを飲んでいた患者さんのAGAが改善したことから、AGA治療に応用されるようになりました。

しかし、その後、ミノキシジルタブレットの様々な副作用が報告されるようになり、外用剤(塗り薬)として開発、使用されるようになりました。国内で大正製薬が製造販売している「リアップ」はミノキシジルの外用剤です。

ミノキシジルタブレットは、動悸や不整脈、重篤なケースでは心不全や狭心症、心筋梗塞などの副作用があることや、他の安全な降圧薬が沢山登場したことにより、高血圧の治療薬としてもその役割を終え、現在はもっぱらAGA専門クリニックで発毛薬として用いられています。

ミノキシジルタブレットは、現存する治療薬の中で最も強い発毛作用があります。そのため、外用剤が無効なAGAや重度の高いAGA患者さんへ処方されています。

高血圧の治療薬として使用する極量(1日に使っても害の少ない上限の量)は、1日40 mgですが、実際に発毛治療で使う量は、1日2.5 mg~10 mg程度と少なく、また、持病のない健康な方へ使用するため、重い副作用が起こることは稀です。

それでも他の薬と比較すると重篤な副作用の発現率が多い薬ですので、まずは外用剤から使うのほうが安心と言えます。

ミノキシジルタブレットは、いろいろなサイトで「FDAに認可されており、AGA診療ガイドラインで推奨度Aである」というような書き方をされています。しかし、AGA診療ガイドラインで推奨度Aランクとされている治療は、ミノキシジルの外用剤であり、内服剤ではありません。

これは、ミノキシジルタブレットがあたかも標準治療であるかのように錯覚させていますが、実際には、副作用の問題からミノキシジルタブレットを発毛治療薬として認可・承認している国は1つもありません。ミノキシジルタブレットは非常に強力な発毛作用をもちますが、治療効果が副作用のデメリットを上回り、なおかつ患者さんの希望と同意があった場合に限り、副作用チェックをしっかりと行った上で使用されるべき薬です。

ミノキシジルタブレットの効果を教えてください

AGA強力治療のページの「ミノキシジルタブレット」をご覧ください。

ミノキシジルタブレットの副作用を教えてください

最も頻度が高い副作用は全身の多毛症です。飲み薬のため、頭髪だけではなく全身の毛に作用します。これは、ミノキシジルの発毛効果が出ている証拠でもありますので、あまり気にしないようにしましょう。

次に良く起こる副作用は利尿作用低下による浮腫(むくみ)と体重増加です。血管拡張作用による頭痛、低血圧や、ニキビも良く起こる副作用です。

特に注意すべき副作用は、循環器系(心臓)の副作用です。非常に稀ですが、心室肥大、狭心症、心不全、不整脈などが起こる可能性があります。特に心臓への負担は、内服期間が長期に及ぶほど強くなっていくと考えられます。心電図検査では心負荷を反映してST-T変化が起こることがあります。当院では、初診時と、その後6ヶ月毎の心電図、pro-BNPを含む採血検査、尿検査、血圧測定を必ず行っており、できる限り未然に副作用を防ぐようにしています。

また、心血管系の副作用は、薬よりも喫煙のほうがリスクが高いため、当院ではできる限り禁煙するように禁煙指導にも力を入れています。

その他、かすみ目、あから顔(皮膚紅潮)、しびれ、肝機能障害、腎不全(腎性全身性繊維症)高カリウム血症、めまい、意識障害、性機能障害、乳房肥大、多臓器不全が報告されています。糖尿病の発症リスクを上げる可能性については、医学的にははっきりしていません。

車やバイクの運転をされる方、危険な機械を扱う方は、めまい等の副作用に十分注意して、特に最初の飲み始めの数日は、何も副作用が起こらないことを確認してから、運転や機械操作等を行ってください。

ミノキシジルタブレットの料金を教えてください

ミノキシジルタブレットは2.5 mgと5 mgの錠剤は両者とも30錠3,900円です。10 mg錠は30錠4,800円となります。その他、診察料や薬剤との組み合わせで治療費用が変わりますので、詳しくは「AGA強力治療の料金」をご覧ください。

治療を受けられない場合はありますか?

以下の方は、ミノキシジルタブレットの治療を受けることができない場合があります。

1. AGA治療薬を個人輸入している方

当院では医師の責任の下で医薬品の処方と治療を受けることができる患者さんのみに対し、診療を行っております。医薬品の個人輸入は「自己責任」の下に行うものですので、当院での診療や健康管理は行っておりません。

2. 20歳未満の方

20歳未満の方へは安全性の問題から、処方できない場合もありますので、詳しくは、診察の際に医師にご相談ください。

3. 妊活中(子作り中)の方

当院では、念の為、子作り中はミノキシジルタブレットを中止していただいています。また、すでに治療中の方は、妊活の1ヶ月前に中止していただきます。

4.定期検診をきちんと受けられない方

内服中は半年に1回の定期的な副作用チェックを必ず行っています。定期的に検査を受けられない方、検査を拒否される方は、当院での治療をお断りしております。

5. 心臓病の持病・既往がある方

心不全、心筋梗塞などの重篤な心臓病の既往がある方は、ミノキシジル内服を使用することはできません。高血圧や不整脈がある方は、診察の際に医師にご相談ください。

6.糖尿病がある方

循環器系の副作用が強く出る可能性がありますので、診察の際に医師にご相談ください。

尿、血液検査、心電図は必要ですか?

ミノキシジルタブレットを服用中の患者さんには、未然に防げる副作用を防ぐという意味合いから、定期検査を必ず受けていただいております。初診時に検査を行い、その後は6ヶ月に1度の心不全のマーカーを含む血液検査、心電図検査、尿検査、血圧測定等を行います。

定期的な検査を受けられない方は、お薬を処方できませんのでご了承ください。

一緒に飲んではいけない薬はありますか?

交感神経遮断薬のグアネチジン、ヒドロクロロチアジド、グアナドレル、筋緊張緩和剤のチザニジンと併用すると、起立性低血圧やめまい、心拍数低下の副作用が増強し、失神をきたすことがあります。その他の高血圧治療薬(降圧剤)も血圧低下の作用が増強することがあります。

交感神経遮断薬、降圧剤以外で相互作用がある薬剤は以下となります。

  • アセタゾラミド(ダイアモックス 緑内障)
  • アルフゾシン(アルフシン α遮断薬 前立腺肥大)
  • ジアゾキシド(高インスリン血症治療薬)
    メチルフェニデート(ナルコレプシー治療薬)
  • エポプロステノール(肺高血圧症治療薬)
  • MAO阻害剤(パーキンソン病治療薬)
  • ペントキシフィリン(閉塞性動脈硬化症治療薬)
  • ホスホジエステラーゼ5阻害剤(前立腺肥大症治療薬)
  • キニーネ(マラリア治療薬)
  • リツキシマブ(抗がん剤)

その他、ジフェンヒドラミン塩酸塩(レスタミン・抗ヒスタミン薬)やアルプラゾラム(ソラナックス等の抗不安薬)等との併用で、副作用の低血圧が増強したとの報告があります。

食前、食後、いつ飲めばよいのでしょうか?

ミノキシジルタブレットは、食事の影響を受けませんので食前、食後は関係なく、1日1回1錠を飲んでください。半減期が約4時間と短いため、なるべく同じ時間帯(24時間周期)に飲むようにしてください。

1日2回の場合は、朝・晩で分けて服用してください。

飲み忘れたときどうしたら良いでしょうか?

ミノキシジルタブレットを飲み忘れた場合、12時間以内であれば気づいたときに1錠飲んでください。12時間以上前の飲み忘れに気付いた場合は、無視して飲まなくて構いません。

お酒と一緒に飲んでも大丈夫ですか?

ミノキシジルタブレットとアルコールの大きな相互作用はありませんが、アルコールの血管拡張作用により低血圧の副作用が強く出ることがあります。めまいやふらつき等が起こる場合は、アルコールをお控えください。また、過度な飲酒は肝臓に負担をかけるためお控えください。

海外旅行時に薬はどうすれば良いですか?

海外旅行時の薬の取扱については、以下のQ and Aをご参照ください。

  1. 海外旅行に薬を持っていけますか?
  2. 海外旅行時の薬の飲み方を教えてください。

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