ニキビ治療薬のアキュテインを使用していた患者さんの経過と症例写真を載せています。アキュテインの効果、価格、副作用等につきましては、「アキュテインによるニキビ治療」をご参照ください。

重症ニキビ(集簇性ざ瘡)1

15歳から顔のニキビに悩まされるようになり、近医の皮膚科で、抗生物質、外用剤、ビタミン剤、漢方薬含め、ほとんどすべての保険治療を長年受け続けていましたが改善せず、「肌のクリニック」に来院された20代の男性です。

治療前の写真

顔全体に強い炎症を持ったニキビが多数できています。複数のニキビが集まって一つの大きな塊となり、強く腫れ上がっています。膿瘍と結節が多発してつながった状態の「集簇性痤瘡(しゅうぞくせいざそう)」という重症タイプのニキビです。何年も繰り返し大きなニキビができ続けているため、凹みやクレーターの跡が残ってしまうリスクを十分説明し、アキュテインによる治療を開始しました。

重症ニキビ治療前1

重症ニキビ治療前3

5ヶ月後写真

治療開始から5カ月が経過した際の写真です。大きな膿疱性ニキビや結節はもちろんのこと、小さなニキビやコメドもほとんどなくなっています。

重症ニキビ治療後1

重症ニキビ治療後3

解説

症状が重いニキビの患者さんは、一生残るニキビ跡がしばしば問題となります。特に症例の方のように、何年も治らないまま保険治療が続けられていると、一生治らないクレーターがどんどん増えていきます。ニキビが顔全体にあるときは、炎症で顔が腫れているため、へこみに気づきにくいのですが、ニキビが全部なくなると、ニキビの下に隠れていた跡が姿を現してきます。

こちらの患者さんは若かったこともあり、初診時に予想していたよりも瘢痕を残さずに綺麗に治りました。重症ニキビであればあるほど、一生残るニキビ跡を増やさないためにも、肌の予後を考えて早期治療をする必要があります。

重症ニキビ(集簇性ざ瘡)2

10代後半の重症ニキビの患者さんです。4年前よりニキビができ始め、近医の皮膚科で抗生物質、外用剤(ステロイド系を含む)、漢方薬等の治療を3年間行っていましたが、一時的に多少良くなることはあっても治癒にはほど遠い状態でした。2ヶ月前から炎症がどんどん強くなり、硬結嚢腫が多発するようになったため、近医では手に負えなくなり、大学病院を紹介されました。しかし、大学病院でも抗生物質の内服と外用、ベピオゲル、内服ビタミン剤による治療が行われ、全く改善しませんでした。両親が治療方針に疑問を持ち、当院のことをしらべて受診されました。

【過去の治療歴】市販のニキビ治療薬(複数種類)、内服ビタミン剤、抗生物質(ミノサイクリン)、漢方薬(複数種類、詳細不明)、外用剤(アクアチムクリーム、ダラシンゲル、ディフェリンゲル、ベピオゲル、コンベック軟膏、スタデルム軟膏、デルモゾールG軟膏)

治療前の写真

硬結を伴った膿疱性ニキビで顔全体が腫れています。普通ならニキビができないはずの目周囲の皮膚にもニキビができ、大きく腫れあがって顔が変形しています。膿瘍が合わさって一塊となる「集簇性ざ瘡(しゅうぞくせいざそう)」というニキビの最重症例です。

初診時には発熱も伴い、血液データではWBC16400 CRP4.17と全身の炎症も認めました。重症の膿皮症を起こす基礎疾患として、全身性エリテマトーデス(SLE)、サルコイドーシス、γグロブリン血症、リウマチ、ウイルス性肝炎、悪性リンパ腫などの鑑別診断を行いましたが、すべて否定的でした。

集簇性ざ瘡は大きな瘢痕を残すリスクが高いため、すぐにアキュテイン(イソトレチノイン)による治療を行いました。

重症ニキビ治療前4

重症ニキビ治療前6

重症ニキビ治療前5

5ヶ月後写真

アキュテインを飲み始めて2週間後に、さらに膿瘍が多発したものの、1ヶ月後から徐々に改善していき、5ヶ月後には炎症は完全に治まりました。ニキビ跡の赤みはまだ強く残り、凹凸も認められますが、新生ニキビはなくなり、顔全体の腫れは引いています。

重症ニキビ治療後4

重症ニキビ治療後5

8ヶ月後写真

最重症型であったため、アキュテイン1クール(約24週間)の治療を終えた後、用量を下げて維持療法を行いました。また、治療中にEGホワイトローション、EGホワイトクリームといった院内化粧品による保湿と、サリチル酸マクロゴールピーリングによる美白ケアを行い、強い赤みが徐々に減少してきました。

*前クリニックから「肌のクリニック」へ変わり、新しいカメラの設定の関係で青白く撮れています。

重症ニキビ治療後6

重症ニキビ治療後8

重症ニキビ治療後7

解説

写真の患者さんは、近くの皮膚科で数年間も抗生物質を飲み続けてきました。その後、大学病院で治療を受けたものの改善せず当院へ来院されました。大きな病院に行けばニキビが治るのではないかと考える患者さんは意外に多いのですが、日本は保険医療制度のため、どこの病院でも保険内の治療は同じになります。更に悪いことに、混合診療が認められていませんので、同一の医療機関では、保険治療を行った後に治らないからと言って自費診療に切り替えることができません。

つまり、病院が大きかろうが、小さかろうが、保険治療はどこでも一緒になるということです。治療を安く受けられるいい面もあるのですが、治らなかった場合にそれ以上の治療が受けられないのです。そのことが、ニキビ治療のように欧米から40年以上遅れている分野では、問題になることもあります。

毎回同じことを書くことになりますが、、重症ニキビ患者であればあるほど、早く治療を行わなければ、生涯にわたってニキビ跡(色素沈着や凹凸)が残ってしまうことになります。

アキュテインによる治療は、ニキビ治療の「最終手段=最後に行う治療」ではありません。重症ニキビの場合は、瘢痕を残さないためにもできるだけ早期に治療することが必要です。もちろん副作用もある薬ですので、投与は慎重に、また副作用チェックは念入りに行わなければなりませんが、凹凸の跡が残るような大きなニキビができる場合、なるべく早めに当院を受診していただくことをおすすめします。

顔の膿疱性ニキビ

20代の女性です。10年前よりニキビに悩んでおり、皮膚科で内服の抗生物質、ビタミン、漢方等の保険治療を長年続けてきましたが、改善を認めませんでした。1年前に美容外科を受診し、フォトフェイシャルを6回、ケミカルピーリングとビタミンCイオン導入を12回受けたものの、半年前からさらに悪化してしまいました。美容外科でも治らず、エステへ駆け込んで鎮静パックや角質取りなどのエステ施術を受けて、結局改善しないため当院へ来院されました。

【過去の治療歴】内服ビタミン剤、抗生物質(詳細不明だが複数内服)、漢方薬(十味敗毒湯・桂枝茯苓丸ヨクイニンなど)、外用剤(詳細不明だが複数使用)、ビタミンCイオン導入(美容外科)、フォトフェイシャル(美容外科)、グリコール酸ケミカルピーリング(美容外科)、鎮静パック(エステ治療)、角質取り(エステ治療)

治療前の写真

顔全体、フェイスライン、首まで炎症性ニキビ、丘疹が多発し、ニキビ跡の色素沈着や凹凸も多数認められます。膿疱性ざ瘡で、一部に硬結を認めます。

女性重症ニキビ1 女性重症ニキビ2女性重症ニキビ3

1ヶ月後写真

ニキビが治っている箇所もありますが、フェイスラインと首に初診時にはなかった炎症性ニキビが出現し、全体的に悪化しています。

アキュテイン悪化

5ヶ月後写真

この時点で新生ニキビはほぼ0になっています。また、アキュテイン治療と並行して、EGホワイトローション、EGホワイトクリームの院内化粧品とピーリングを行い、ニキビ跡の強い赤みを帯びた色素沈着は、徐々に薄くなってピンク色に変わってきています。

女性アキュテイン治療後女性アキュテイン治療後女性アキュテイン治療後

解説

治療後1ヶ月でニキビが増悪していますが、アキュテインを内服すると、最初の1ヶ月は約3割の患者さんに、一過性の増悪が認められます。

「毛穴や皮脂腺を縮めるため、一時的に籠もったニキビが外に出てきますが、その後改善するので心配しないでください。」と説明していますが、中には不安に思ってしまう方もいるようです。ご不安な場合、医師にご相談ください。早めに用量を増やしたり、フラジールなどの炎症を鎮めるお薬を処方いたします。

こちらの患者さんは、保険治療だけでなく、その後、美容外科やエステなど、当院に来院するまでにだいぶ遠回りしてしまいました。来院するニキビ患者さんは、他院で長年治療をしていた方がほとんどです。来院した時点で、何年も治らないまま治療が継続されており、多数の瘢痕(はんこん)が残ってしまっている方も少なくありません。

重症のニキビ患者さんを診察するたびに、「もう少し当院へ早く来てくれていれば、もっとニキビ跡を残さないようにできたのに。」と、常々感じます。

あごから首の赤ニキビ

15年前よりニキビに悩んでおり、いろいろな皮膚科で実に様々な治療を受けていた30代の女性患者さんです。10代の頃は、主に頬や額にニキビが出来ていましたが、思春期を過ぎると、顎、フェイスライン、首にかけて徐々に赤ニキビができてきました。

市販のニキビ治療薬や近医で硫黄ローション、抗生物質の内服治療を受けるも改善せず、その後、様々な皮膚科を転々として漢方薬やビタミンC外用剤、ピルの治療を1年以上行いましたが、2年前からさらに悪化し、マスクなしでは歩けない状態になってしまったとのことで、当院に来院されました。

初診時写真

あご、フェイスライン、首を中心に丘疹状の赤いニキビが多発しています。女性の場合、思春期の頃は、Tゾーンや頬などにニキビができやすく、大人ニキビは顎やフェイスライン、首などにできやすいといった特徴があります。

保険治療や、ホルモン治療を他院ですでに受けているため、当院ではアキュテインを処方しました。同時に、ヒトプラセンタや再生因子が入った「EGホワイトクリーム」を保湿のために使用してもらいました。

 

顎ニキビ

4ヶ月後写真

ニキビの赤い炎症は引いており、コメドを含めて新生ニキビはゼロになっています。ニキビ跡の色素沈着は目立たなくなり、肌質自体も改善しています。治療中に痩せられたそうで、写真では別の方のように見えますが、同一患者さんです。

顎ニキビ治療後

解説

アキュテインはニキビの治療薬ですが、肌のターンオーバーを亢進させる作用があるため、ニキビ跡の色素沈着を早く排出するという作用があります。予防美白と保湿効果のある調剤化粧品を使用することで、より綺麗に肌は改善していきます。

顔から首の結節性ニキビ

顔全体~首にかけてのニキビのため、皮膚科を受診し、保険治療を半年以上受けていたそうですが、悪化が続いていたため、当院を受診された20代の男性です。

初診時写真

顔全体、首、フェイスラインに強い炎症を伴う赤いニキビが多発し、ニキビ跡の色素沈着や凹凸も認められます。アキュテインによる治療と併せて、ニキビ改善後にサリチル酸マクロゴールピーリングを定期的に行いました。

重症にきび重症にきび重症にきび

4ヶ月後写真

アキュテイン(イソトレチノイン)の処方1ヶ月後から改善を認めました。アキュテイン治療の場合、平均して2ヶ月~3ヶ月でニキビが改善していきますが、早いケースの場合、1ヶ月で改善が認められます。4ヶ月経過した時点では、新生ニキビ、活動性ニキビは1つもなくなっています。

重症にきび治療後重症にきび治療後重症にきび治療後

解説

こちらの患者さんは、以前より多少のニキビがあったそうですが、当院へ来院する7ヶ月前より急に顔全体~首にかけて悪化した始めてたとのことです。ニキビが悪化するタイミングは、個人によって千差万別ですが、環境変化やストレスが契機になることもあります。

10代の思春期ニキビで終わることもあれば、思春期は肌が綺麗でも、20代からニキビができる大人ニキビを発症することもあります。長い方では、小学生の頃から、40代までずっとニキビに悩まされているという患者さんもおられます。

アキュテインを飲みだしてから約1ヶ月で劇的にニキビが治りましたが、再発を防ぐために6ヶ月間しっかりと継続しました。

顔全体の赤ニキビ

20代の男性患者さんです。約15年前より思春期ニキビが発生し、大学進学前に顔全体に広がりました。その後、社会人になってからニキビは徐々に落ち着いてきたものの、常に顔全体に赤ニキビが複数ある状態でした。近医の皮膚科で抗生物質等の保険治療を何年も受けていましたが、改善しないため当院を受診しました。

アキュテイン治療時の初期悪化については説明していたのですが、治療開始2週間後にニキビがかなり悪化してしまったようで、心配になり当院へ電話がありました。アキュテイン治療の場合は1ヶ月間、ホルモン治療の場合は3ヶ月間、一過性にキビが悪化する可能性がありますので、その期間は我慢しなければなりません。

初診時写真

この患者さんのように、受験のストレスなどを契機に一気に悪化し、その後長期に渡ってニキビが出来続けてしまうケースがあります。大人になってからも、写真のように顔全体に炎症を伴った赤いニキビが多発しています。

赤ニキビ赤ニキビ

5ヶ月後写真

新生ニキビ、活動性ニキビはなくなり、幸いニキビ跡の色素沈着や凹凸もそこまで残らずに治癒しました。

赤ニキビ治療後赤ニキビ治療後

解説

アキュテイン治療の場合は1ヶ月間、ホルモン治療の場合は3ヶ月間、30%の患者さんで一過性にキビが悪化する可能性がありますが、その期間は我慢が必要です。悪化した場合、強い抗生剤で炎症を鎮めることもありますが、ほとんどの患者さんが当院に来院する前に、長期間抗生物質の投薬を受け続けており、耐性菌などの問題から効果がないケースも多くあります。

こちらの患者さんのケースでは、治療開始2週間後にニキビがかなり悪化してしまったようで、心配になり当院へ電話がありましたが、特別な治療は行わず、触らない、潰さないということを心がけてもらい、内服を続けるように指示しました。1ヶ月後に来院した際は、すでにニキビが減少傾向であったため、そのままアキュテインによる治療を6ヶ月間継続しました。

顔全体の赤ニキビと白ニキビ

7年前よりニキビができ始め、4年前から現在にかけて顔全体に炎症性ニキビが多発するようになった20代の方です。市販のニキビ治療薬、ビタミン剤、抗生物質、漢方薬、ディフェリンゲルやベピオゲルなどの外用剤、クリアタッチ(ニキビ用の光治療)、ピーリング石鹸など、さまざまな治療を受けてきましたが、治らないため当院を受診しました。

【過去の治療歴】市販のニキビ治療薬(複数種類)、ピーリング石鹸、ビタミン剤、抗生物質(セフロキシム、ロキシスロマイシン)、漢方薬(桂枝茯苓丸加ヨクイニン、当帰芍薬散、荊芥連翹湯)、外用剤(アクアチムクリーム、ダラシンローション、ディフェリンゲル、ベピオゲル)、光治療(クリアタッチ)

初診時写真

顔全体、特に頬、あごに赤ニキビと、一部膿を持った白ニキビが多発しています。ニキビ跡も多数認められます。アキュテイン(イソトレチノイン)による治療を開始しました。

赤ニキビと白ニキビ赤ニキビと白ニキビ赤ニキビと白ニキビ

1ヶ月後写真

顔全体に一過性の初期悪化が認められます。白ニキビが噴出してきており、もともと重症ニキビであったこともあり、アキュテイン(イソトレチノイン)を増量しました。明るい性格の患者さんで、ニキビが悪化したにもかかわらず、「悪化しちゃいましたが、最初に説明を受けているので気にしていません。」と前向きでした。

赤ニキビと白ニキビの悪化赤ニキビと白ニキビの悪化赤ニキビと白ニキビの悪化

5ヶ月後写真

3ヶ月後の改善が遅かったため、さらにアキュテインを増量し、5ヶ月目で赤い炎症ニキビも膿を持った白ニキビもすっかり治りました。

赤ニキビと白ニキビ治療後赤ニキビと白ニキビ治療後赤ニキビと白ニキビ治療後

解説

赤ニキビは赤く腫れ上がった炎症を持ったニキビの俗称です。白ニキビは、膿を持ったニキビのことを言います。黒ニキビは、ニキビの頭の部分の皮脂が酸化して黒くなった状態です。blackheads(ブラックヘッド=黒い頭)などとも呼ばれます。

色の違いでニキビを分類し、それぞれの治療法を解説しているページがありますが、全く意味がありません。ニキビができる原因は皮脂腺のつまりであり、色については、その後の状態を言葉で表現しただけに過ぎないからです。赤ニキビでも白ニキビでも、治療方法に違いはありません。ただし、黒ニキビの場合は、単に皮脂の詰まりが酸化を起こしているだけのケースもありますので、炎症が認められない場合は、普段の洗顔やピーリングでも十分治せるケースもあります。

アキュテインによる初期悪化は、最初の1ヶ月間、約3割の患者さんに認めますが、極稀に悪化が3ヶ月ほど続くケースがあります。その場合は、アキュテインの量を増量していかなければなりません。

初期悪化を嫌がる患者さんも多いのですが、好転反応であることを説明しているので、途中でやめてしまうという患者さんはほとんどいません。症例の方も治療に前向きであったために、ニキビを治癒させることができました。もし本人が途中で治療を投げ出していれば、完治はできなかった症例です。

当院に通院中の方で、初期悪化や改善までの期間のことでご心配な方は、肌ブログの「なかなか治らない患者さんからのお問い合わせ」のページも併せてご参照ください。

重症ニキビは早期治療が大切

重症ニキビは一生残るニキビ跡(クレーターや瘢痕)を形成します。いつもブログやHPで書いていることですが、跡が残るニキビができる場合、早期治療がもっとも重要です。

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